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トルコ鉄鋼業界、2026年に生産4,000万トン超を予測

2026/02/17 06:22
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トルコ鉄鋼業界、2026年に生産4,000万トン超を予測

トルコの鉄鋼産業は、世界市場が厳しい環境に置かれる中でも、2025年を生産回復で締めくくった。業界統計によれば、2025年12月の粗鋼生産は前年同月比18.5%増の350万トンとなった。この年末の伸びが年間生産を押し上げ、通年では3.3%増の3,810万トンに達した。

この回復は、年初の低調さを考えると特に注目される。生産者は高い資金調達コストに直面し、海外からの強い価格競争にもさらされていた。それでも最終四半期に生産が持ち直したことで、成長軌道に戻り、トルコは世界第7位の粗鋼生産国としての地位を維持した。

国内需要も底堅く推移した。12月の最終鋼材消費は前年同月比3.8%増の340万トンとなった。2025年通年では2.6%増の3,930万トンに拡大し、過去最高水準に達した。業界関係者は、第3四半期に消費が約17%増と大きく伸びたことが、前半の弱さを補ったとみている。

貿易統計を見ると、状況は一様ではないが示唆に富む。12月の鋼材輸出は数量ベースで5.5%増の140万トンとなり、金額も2.1%増の約8億9,900万ドルに増加した。2025年通年では輸出量が12.5%増の1,510万トン、輸出額は102億ドルとなった。厳しい対外環境の中でも輸出を維持できたことがうかがえる。

一方で輸入は市場に重荷となり続けた。12月の輸入は大きく減少したものの、2025年通年では輸入量が8.6%増の1,890万トンとなり、過去最高を更新した。最大の供給国はロシアで、輸入は約38%増の450万トンに拡大した。中国も420万トンと続いた。国内需要が弱い国々が輸出圧力を強め、低価格品や国家支援を背景とした製品が市場に流入していることが背景にある。特にアジアではこうした傾向が目立つ。

それでもトルコは世界全体の流れを上回る動きを示した。世界鉄鋼協会のデータでは、2025年の世界粗鋼生産は2%減少した。中国はさらに落ち込みが大きく、通年で4.4%減となった。その中でトルコが年間増産を確保した点は際立っている。

今後について、トルコの鉄鋼業界は2026年に緩やかな改善を見込んでいる。インフレと金利が落ち着くとの予測を背景に、生産と消費はいずれも約7%成長するとみられている。実現すれば粗鋼生産は4,000万トンを超えることになる。

同時に、産業は構造調整の局面にも入っている。欧州連合(EU)は輸入枠を引き締めており、炭素国境調整メカニズム(CBAM)も本格運用に向かっている。今後はコストや数量だけでなく、持続可能性、排出量報告、トレーサビリティ、エネルギー効率が競争力を左右する要素となる。

トルコ鉄鋼業界にとって2026年は、生産拡大の年であると同時に、規制が強まる国際市場への適応を進める転換点となりそうだ。

Sources: https://celik.org.tr/tr/bilgi-merkezi/basin-bulteni/basin-buelteni-aralik-2025

 

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ゴヌルタス メーメット

トルコ・イスタンブールを拠点とするフリーランスジャーナリスト。国際関係および外交を中心に執筆しており、特に日土関係、軍事問題、民主的ガバナンスを主なテーマとしている。趣味はランニング、語学学習、旅行。

 

 

 

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