日本有数のバイオマス発電事業者であるイーレックスは26日、2026年度からの中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)を発表した。上流から下流まで一貫体制のバリューチェーンを構築し、収益源を多層化することで、国内外の市場を一体で推進し相互循環型で成長するモデルを実現する方針を掲げた。

同社公表資料から引用
下流部門では、電力需要増に対し、小売・トレーディング事業のみならず、調整力による再エネ導入の促進に向け蓄電池等のアグリゲーション事業を進めていく。中流部門においては、東南アジアにおけるバイオマス発電事業のさらなる展開やベトナムでの既設石炭火力発電所への混焼事業の開始によりカーボンクレジットを創出。それを国内で販売することで国内の脱炭素にも貢献していく考えだ。
さらに上流部門への展開として、バイオマス燃料の安定調達に向けた燃料のサプライチェーンの構築やSAFなどへの供給を視野に入れたバイオマス燃料開発にも取り組み、バイオマス発電事業の強化も推進していく方針だ。
国内事業の事業骨子としては、▽小売事業の継続的成長▽蓄電池等のアグリゲーション事業の拡大▽AI・データセンター需要増へのバイオマス発電所の活用――の3点を挙げた。
高圧小売事業では市況変動リスクを織り込んだ電力供給体制を構築し、事業規模を拡大するほか、低圧事業では電力を軸に、都市ガス・付加サービスを組み合わせたプラン設計により継続率の向上を図る。トレーディング・自社電源・アグリゲーション機能を活用し、販売量の拡大と利益率向上の両立を目指すとしている。
サステナビリティ事業については、オンライン会見で、「経済成長と人口増加で電力需要が急増するアジアでは逼迫する電力需給と石炭火力依存への対応が急務」と強調。JCM(二国間クレジット制度)も活用し、バイオマス・水力発電新設や燃料転換を通じて地域のエネルギー課題の解決に取り組んでいくと報告した。


同社公表資料から引用
(IRuniverse K.Kuribara)
※サムネイル画像のロゴは同社ホームページより引用