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ダンロップ タイヤ・路⾯摩耗粉じんに関する6件の研究成果を「Tire Technology Expo 2026」で発表

2026/03/09 18:15 FREE
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ダンロップ タイヤ・路⾯摩耗粉じんに関する6件の研究成果を「Tire Technology Expo 2026」で発表

〜発⽣・拡散・蓄積の3段階において科学的に検証〜

 DUNLOP (社名︓住友ゴム⼯業(株)、社⻑︓⼭本悟)は、3⽉3⽇〜5⽇にドイツ・ハノーバーで開催されたタイヤに関する世界有数の技術発表・展⽰会「TireTechnology Expo 2026」で、タイヤ・路⾯摩耗粉じん(TRWP) に関する6件の研究成果を発表した。


以下、同社リリース。

 

「Tire Technology Expo 2026」での当社発表の様⼦当社は、TRWPが環境に及ぼす影響の解明と低減を重要課題と認識し、タイヤメーカーとしての社会的責任を果たすべく、各種取り組みを推進しています。タイヤの耐摩耗性を⾼めることでTRWP発⽣量の低減に努めるとともに、科学的データに基づくアプローチを通じて課題と真摯に向き合い、TRWPの①発⽣、②拡散、③蓄積の3段階に着⽬して、環境負荷低減のための調査・研究に取り組んでいます。昨年8⽉に、その成果をニュースリリースとして公表 しましたが、その後も研究範囲を広げ、外部の研究機関や企業と連携しながら、継続的に取り組みを進めています。

 今回、「Tire Technology Expo 2026」において、TRWPの①発⽣、②拡散、③蓄積の各段階で新たに得られた知⾒および研究成果を発表しました。


 

■研究成果の概要

「①発⽣」について

(TRWPの形成メカニズムの解明)

 研究成果1. タイヤ添加剤がTRWPの形成に与える影響の解明ロンドン・クイーンメアリー⼤学のJames Busfield教授との共同研究では、⾛⾏中のタイヤ表⾯で起こる化学的な変化に着⽬し、TRWPがどのように形成されるかを調べる新しい⽅法を開発しました。また、タイヤに配合する添加剤の種類や量を変えることにより、TRWPの⼤きさや成分の割合をコントロールできる可能性も確認しています。これらの成果は、TRWPが環境に与える影響を減らすための取り組みに貢献すると期待されます。

ロンドン・クイーンメアリー⼤学︓https://www.qmul.ac.uk/


 

研究成果2. TRWPの回収・検出技術に関する新たな室内試験⼿法の確⽴

 オランダの装置メーカーである VMI 社との共同研究では、ゴム試験⽚を⽤いた室内摩耗試験において、TRWPを回収・検出する技術を検証しました。その結果、幅広いサイズの TRWP を取得・解析できる新たな⼿法を開発することに成功しました。引き続き、TRWPが発⽣する仕組みの解明を進めるとともに、発⽣を抑制するための技術開発に取り組んでいきます。

VMI社︓https://vmi-group.com/

(疲労摩耗のメカニズムと予測)

 

研究成果3.タイヤ摩耗の予測技術の開発

「疲労摩耗」に着⽬し、ゴムの疲労特性を定量的に評価する新たな試験⼿法の研究を、ドレスデン⼯科⼤学と進めています。本研究では、コンクリートなどの⽐較的ざらざらした路⾯において、タイヤのゴムに⽣じる微細なひび割れの発⽣・成⻑を解析し、タイヤ摩耗をより正確に予測できるモデルを構築しました。これにより、ゴム材料の耐久性と耐摩耗性を短時間で評価できる試験⽅法の確⽴にめどが⽴ちました。また、ゴムの配合物性との関係を調べることで、耐摩耗性の改善に向けた技術開発が加速されます。耐摩耗性能の改善はTRWP発⽣の抑制につながります。

ドレスデン⼯科⼤学︓https://tu-dresden.de/

 

「②拡散」について

(TRWPの特性解明と拡散抑制の研究)

研究成果4. 空⼒を活⽤したTRWP回収装置の設計

研究成果5. タイヤ周辺の三次元的な⾵の流れを捉える計測研究

 空気⼒学の専⾨家であるドイツ・オストファリア応⽤科学⼤学のFalk Klinge教授と共同で、⾛⾏中のタイヤ周辺に⽣じる空気の流れを利⽤したTRWP回収装置の開発に取り組んでいます。今回、可視化装置を改良することにより、タイヤの幅⽅向を含む⾵の流れを三次元的に捉えることに成功しました。また、この三次元的な流れの情報を基に、回収装置の取り付け⾓度の最適化について検討を進めたことで、空⼒を利⽤したTRWP回収装置の実⽤化可能性を実験的に⽰すことができました。今後はTRWP の回収率向上に向けた最適化を進め、2028年に実⾞試験の実施を⽬指します。

オストファリア応⽤科学⼤︓https://www.ostfalia.de/en

※4、5は関連する研究内容のためまとめて記載しています。


「③蓄積」について

(環境中のTRWPとマイクロプラスチックの分離・定量分析)

研究成果6. TRWPとマイクロプラスチックの分離・定量分析⼿法に関する研究

 環境中にはTRWPだけではなく、マイクロプラスチックも排出されており、これらの排出量についてさまざまな推定がなされています。今回、京都⼤学・地球環境学堂の⽥中周平准教授との共同研究において、マイクロプラスチックの存在の⼀部が⾒逃されていた可能性が分かりました。京都市の交差点で採取した道路塵埃(じんあい)において、⼟や砂などの重たい成分の中にも、TRWPだけでなく、従来の分析では⾒過ごされてきた300μm以下のマイクロプラスチックが⼤量に存在していました。環境中におけるTRWPおよびマイクロプラスチックの蓄積場所とその量を正しく把握することは、TRWPの拡散や蓄積の予防、緩和に向けた重要な知⾒となります。引き続き、これらの収集に取り組んでいきます。

京都⼤学・地球環境学堂︓https://www.ges.kyoto-u.ac.jp/

 

 本取り組みは、2024年10⽉に発表した7つのマテリアリティ (重要課題)のうち、「⽣物多様性」への対応を具体化するものです。サステナビリティ⻑期⽬標「はずむ未来チャレンジ」 においても、TRWPの環境影響に関する研究調査と緩和に向けた取り組みを掲げています。

 TRWPは未解明な点が多く、特に環境への影響はさらなる研究と検証が求められています。当社はWBCSD 傘下のTIP に発⾜当初より参画し、TRWPに関す

る調査研究、評価⼿法の確⽴、ステークホルダーとの対話などに取り組んでいます。また、⼀般社団法⼈⽇本⾃動⾞タイヤ協会(JATMA )や⼀般社団法⼈⽇本ゴム⼯業会(JRMA )の⼀員として、TRWPの評価に関するISO規格の策定にも関与しています。科学的データに基づくアプローチを通じてTRWPに関する課題と真摯に向き合い、環境負荷の低減と社会的責任の遂⾏に努めてまいります。

 当社は2026年より、コミュニケーションブランドをDUNLOPに統⼀しました。


 

※1 ⾃動⾞の⾛⾏時にタイヤと路⾯の摩擦によって発⽣する微細な粉じん。主にタイヤのトレッド部材と道路舗装材からなる混合物

※2 タイヤ・路⾯摩耗粉じんに対する取り組み成果を国内外の学会で発表(ニュースリリース発⾏︓2025年8⽉29⽇)

https://www.srigroup.co.jp/newsrelease/2025/sri/2025_065.html

※3 住友ゴムグループのマテリアリティ︓https://www.srigroup.co.jp/sustainability/materiality.html

※4 サステナビリティ⻑期⽬標「はずむ未来チャレンジ」︓https://www.srigroup.co.jp/sustainability/challenge2050.html

※5 WBCSD: The World Business Council for Sustainable Development /持続可能な開発のための世界経済⼈会議

※6 TIP: Tire Industry Project /グローバルタイヤメーカー10社からなる業界団体

※7 JATMA: The Japan Automobile Tyre Manufacturers Association, Inc.

※8 JRMA: The Japan Rubber Manufacturers Association

 

<参考>

Tire Technology Expo 2026

https://tiretechnology-expo.com/

 

 

(IR universe rr)

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