冒頭挨拶を務めた森平会長
日本電線工業会は23日都内で定例会見を開き、2025―26年度の電線需要予測を発表した。国内銅電線の25年度見込みは前年度実績比1.8%減の58万4800t。建設分野での人手不足や新設費高騰に伴う施行長期化の影響が継続していることから引き続き、50万t台の低水準で推移する見込みだ。なお、26年度見通しは前年度予測比0.6%増の58万8000tで5年ぶりのプラスとなる見通し。

同会配布資料より引用
銅電線の需要予測を内需・輸出別にみると、25年度は内需が1.8%減の57万700t、輸出が0.6%増の1万4100tとなる見込み。建設分野の影響で全体的には落ち込むが、電力分野では「設備更新やデータセンター、半導体工場向けの供給需要により増加を見込んでいる」(事務局)とのことで、明るい兆しも垣間見える。通信分野についてもインフラの光化進展によりメタル需要を取り込めるものと考えている」と意欲を示した。
それらの好材料も踏まえ、26年度見通しは内需が0.4%増の57万3000t、輸出が6.3%増の1万5000tとしている。日本のEV化(電気自動車)が海外先進国と同等レベルで進行すれば、銅電線使用量のさらなる増加も期待できそうだ。


同会配布資料より引用
一方、アルミ電線需要については、25年度を6.1%増の2万5600t、26年度を5.4%増の2万7000tと予測している。再生可能エネルギー関連設備の更新需要が増加見込みの根拠となっている模様だ。さらに、軽量化やコスト削減を目的とした自動車やビル建設領域での電線のアルミ化も見込まれているという。
また、国内光ケーブル需要は25年度見込みを1.9%増の507万9000 kmcと発表した。特に公共関連部門では鉄道や輸送機向けの増加により37.8%の大幅増となる想定だ。公衆通信部門もAI・IoT需要やデータセンターへの投資促進を理由に11.2%増の伸び率としている。国内光ケーブル全体の26年度見通しは2.0%増の518万kmc。
冒頭挨拶を務めた森平英也会長は、国内銅電線の需要が低迷していることを認めつつ、「会員各社の海外現地法人の出荷量は2015年の統計開始以来、ずっと右肩上がりで国内外を合わせると110万tレベルを維持している」と報告した。また、銅価の高騰が追い風となり、会員の24年度の売上高が過去最高の5.1兆円となったことにも触れた。
(IRuniverse K.Kuribara)