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【貿易統計/日本】 2026年3月のモリブデン輸入推移統計
特殊鋼需給統計/時系列:一般社団法人日本鉄鋼連盟 (jisf.or.jp)
為替相場推移 TTS 3か月
(三酸化モリブデン輸入)
■数量面では、3月単月は2,447トンと、2月(2,379トン)から小幅増加し、前月比103%。ただし前年同月比では95%とやや前年割れとなった。主力のチリ品は1,632トン(前月比96%、前年同月比92%)と微減ながら全体の中心を維持した。
主だったところでは、米国品が415トン(前月比122%、前年同月比185%)へ回復、メキシコ品も200トン(同125%、同77%)と増加。一方、「その他」は200トン(同111%、同67%)で低調だった。
1-3月累計は7,516トン、前年同期比101%と前年並み。全体としては横ばい圏を維持する一方、依然としてチリ品依存の供給構造が続いている。
「その他」200トンの内訳は、韓国60トン、台湾60トン、ベトナム・中国・タイ・ベルギーが各20トンで、アジア品中心の分散調達が続いた。
(表―1、グラフ―1)。


■数量構成では、2月→3月で大きな変化は限定的だった。米国は14%→17%へ上昇、メキシコも7%→8%へ小幅上昇。一方、主力のチリは71%→67%へやや低下したものの、引き続き全体の約7割を占める中心供給国の地位を維持した。「その他」は8%→8%で横ばい。結果として、主要3国(米国・メキシコ・チリ)の合計シェアは92%→92%と高水準を維持しており、供給構造はなおチリ主導型に大きな変化はない。
(グラフ―2)。

■金額面では、3月単月は115億76百万円と、2月(108億99百万円)から増加し、前月比106%。前年同月比でも111%と前年を上回り、数量同様に堅調さを維持した。主力のチリは74億70百万円(前月比96%、前年同月比103%)と微減ながら全体の中核を維持した。
国別では、米国が20億80百万円(前月比131%、前年同月比229%)へ大幅増、メキシコも10億29百万円(同139%、同96%)へ回復。一方、「その他」は9億97百万円(同121%、同81%)だった。
1-3月累計は354億07百万円、前年同期比111%と前年超を維持。全体としては回復基調を保つ一方、金額面でも引き続きチリ依存の構造が鮮明となっている。
(表―2、グラフ―3)。


■輸入CIF単価(JPY/kg)は、2月4,581円から3月4,731円へ上昇し、前月比103%と反発。2月までの調整局面から持ち直した。3月は円安方向への推移もあり、円建て単価の押し上げ要因となった。
国別では、米国品が4,686円→5,012円、メキシコ品が4,640円→5,143円へ上昇。一方、主力のチリ品も4,557円→4,577円と小幅上昇し、全体平均を下支えした。
結果として3月は、主要国が総じて反発し、円安も重なって全体単価は切り返した月と整理できる。もっとも、年末高値圏(5,000円超)との比較ではなお調整レンジ内にある。
(グラフ―4)。

主要税関別数量・CIF(JPY/KG)実績 ( )内は前月実績
主要国別税関別数量・CIF(JPY/KG)実績 ( )内は前月実績
■今後の展望
モリブデン市場は、世界生産4%増・使用量3%増(IMOA)と需給均衡圏にあり、逼迫相場には至っていない。中国需要(25年+9%)が市場を支える一方、日本(▲3%)・欧州(▲7%)は弱含みで、先進国需要の停滞を中国が補う構図が続く。
価格は酸化モリブデン、フェロモリブデンとも3年ぶり高値圏だが、2月急騰後は上値が重い。3月の日本輸入CIFは円安で反発したものの、需給構造を踏まえると高値圏でのボックス相場が基本線。日本の輸入も当面はチリ中心の安定調達+価格は高止まりながら上値限定という展開が想定され、中国需給や供給障害時には再び変動が大きくなりやすい。
(フェロモリブデン詳細分析)
■数量面では、3月単月は77トンと、2月(21トン)から急増し、前月比367%となった。ただし前年同月比では64%にとどまり、なお前年水準は下回る。チリ品が60トン(前月比300%)と主力を維持し、「その他」も17トン(同1,700%)へ回復した。
1-3月累計は203トン、前年同期比90%。内訳では、チリ品160トン(前年比80%)と減少が続く一方、「その他」は43トン(同172%)と増加。全体としては、2月の急減から持ち直したものの、依然としてチリ依存かつ月次変動の大きい市場構造が続いている。(表―1、グラフ―1)


■金額面では、3月単月は4億47百万円と、2月(1億14百万円)から急増し、前月比391%となった。ただし前年同月比では72%と前年水準には届かない。チリ品が3億38百万円(前月比311%)と回復の中心となり、「その他」も1億08百万円(同2,029%)へ急増した。
1-3月累計は11億74百万円、前年同期比98%とほぼ前年並み。内訳では、チリ品9億35百万円(前年比87%)がなお主力だが、「その他」は2億39百万円(同193%)と増加。全体としては、2月急減から持ち直したものの、なお月次変動の大きい市場と整理できる。
(表―2、グラフ―2)。


■輸入CIF(JPY/kg)単価は、全体平均で2月5,432円から3月5,799円へ上昇し反発。12月高値からの調整局面に一服感がみられた。主力のチリ品も5,436円→5,637円へ上昇し、全体単価を押し上げた。
3月は円安方向への推移もあり、円建て価格の上昇要因となった。ただ、年末高値(6,000円超)との比較ではなお調整圏内にあり、国際モリブデン価格の高止まりと円安が下支えする一方、上値は限定的な局面と整理できる。
(グラフ―3)。

主要税関別数量・CIF(JPY/KG)実績 ( )内は前月実績
主要国別税関別数量・CIF(JPY/KG)実績 ( )内は前月実績
(モリブデン酸塩詳細分析)
3月は4カ月ぶり実績の17トン。
中国品1トン、米国品16トン。

(モリブデン酸化物・水酸化物詳細分析)
■数量面では、3月単月は300トンと、2月(158トン)から大幅増加し、前月比190%となった。ただし前年同月比では91%と、なお前年水準を下回る。チリ品が160トン(前月比160%、前年同月比114%)と主力を維持し、中国品も62トン(同155%)へ回復。台湾38トン、インド40トンの流入再開も全体を押し上げた。
1-3月累計は702トン、前年同期比91%と前年割れが続く。内訳では、チリ品380トン(前年比124%)が下支えする一方、中国品159トン(同70%)やインド品70トン(同50%)の低迷が重し。全体としては、2月から持ち直したものの、依然としてチリ依存かつ月次変動の大きい市場構造が続いている。
(表―1、グラフ―1)。


■金額面では、3月は19億11百万円と、2月(9億63百万円)から大幅増加し、前月比198%。前年同月比でも113%と前年を上回った。チリ向けが10億40百万円(前月比170%)と最大寄与で、中国向けも4億17百万円(同172%)へ回復。台湾2億18百万円、インド2億36百万円の流入再開も押し上げ要因となった。
1-3月累計は42億43百万円、前年同期比101%と前年並み。チリ向け23億26百万円(前年比140%)が全体を支える一方、中国向け(同78%)やインド向け(同57%)の低迷が重し。全体としては、2月から持ち直したものの、チリ依存かつ月次変動の大きい構造が続いている。
(表―2、グラフ―2)。


■輸入CIF単価は、3月に全体平均6,369円/kgと、2月(6,094円)から上昇し、前月比105%。円安進行も円建て価格を押し上げた。中国品は6,726円、チリ品は6,501円へ上昇し、主力供給源の高値基調が鮮明。一方、台湾品は5,740円、インド品は5,889円と相対的に低位だった。
総じて、3月は数量回復(158→300トン)と単価上昇が同時進行し、2月の調整から再び強含みへ転換。円安要因も重なり、モリブデン酸化物・水酸化物の輸入価格は再び高値圏を意識する局面となった。
(グラフ―3)。

主要税関別数量・CIF(JPY/KG)実績 ( )内は前月実績
主要国別税関別数量・CIF(JPY/KG)実績 ( )内は前月実績
(IRUNIVERSE S. Aoyama)