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為替相場推移 TTS 3か月
(その他鉄スクラップ分析)
■数量面では
2026年4月単月は8万1,349トンと、前月比117%、前年同月比128%で増加。1-4月累計は27万8,161トンとなり、前年同期比130%と拡大基調が続いている。
■主な仕向け先
• タイ向け:2万746トン(前月比190%)、累計6万5,569トン(前年比256%)
• 韓国向け:1万2,962トン(同84%)、累計6万2,099トン(同137%)
• ベトナム向け:9,064トン(同91%)、累計4万751トン(同79%)
• 中国向け:5,502トン(同123%)、累計1万8,338トン(同211%)
• インドネシア向け:7,871トン(同149%)、累計2万4,231トン(同105%)
■総括
4月はタイ向けの急増が全体を牽引し、中国向けも高い伸びを維持した。一方、ベトナムとマレーシアは低調。2026年は従来のベトナム偏重型から、タイ・韓国・中国を中心とする多極分散型へ移行する流れが鮮明となっている。
(表―1、グラフ―1)。

■数量構成の動き(3月→4月)
3月から4月にかけての構成比変化は、
• 韓国:22% → 16%(低下)
• 中国:6% → 7%(上昇)
• 台湾:5% → 9%(上昇)
• ベトナム:14% → 11%(低下)
• マレーシア:7% → 3%(低下)
• タイ:16% → 26%(大幅上昇)
• インドネシア:8% → 10%(上昇)
• インド:4% → 4%(横ばい)
• その他:17% → 16%(ほぼ横ばい)
■総括
4月はタイ向けが16%から26%へ急上昇し、再び最大の仕向け先となった。一方、韓国とベトナムは構成比を落とし、台湾やインドネシア向けが拡大。3月の分散型から、4月はタイ向けへの集中度が再び高まる展開となった。もっとも、「その他」が16%を維持しており、全体としては多極化傾向も引き続き残っている。
(グラフ―2)。

■金額面
2026年4月単月は63億38百万円と、前月比116%、前年同月比158%で増加。1-4月累計は216億16百万円となり、前年同期比156%と大幅増を維持している。
■主な動き
• タイ向け:23億14百万円(前月比136%)、累計77億54百万円(前年比340%)
• 中国向け:7億50百万円(同149%)、累計20億94百万円(同258%)
• 韓国向け:6億61百万円(同81%)、累計31億23百万円(同146%)
• その他向け:7億44百万円(同106%)、累計18億48百万円(同364%)
■総括
4月はタイ向けが引き続き最大の牽引役となり、中国向けも高い伸びを維持した。累計ではタイ、中国、インド、その他地域の増加が全体を押し上げており、金額面でも従来のベトナム偏重型から多極分散型への移行が鮮明となっている。
(表―2、グラフ―3)。


■FOB単価推移
全体平均は、3月79円/kgから4月78円/kgへほぼ横ばい。4月も円安基調が続いたものの、数量構成の変化が価格上昇を相殺した。
主な動きでは、タイ向けが156円→112円、韓国向けが53円→51円へ低下。一方、中国向けは112円→136円、マレーシア向けは108円→165円、インド向けは89円→99円へ上昇した。ベトナム向けも49円→53円と小幅上昇。
■総括
4月は円安環境にもかかわらず全体平均は横ばい圏にとどまった。高単価の中国・マレーシア向け上昇が支えた一方、構成比の大きいタイ向けの単価下落が重石となったためである。価格は総じて底堅いものの、全体としては高単価市場と低単価市場の混在による方向感の乏しい展開となっている。
(グラフ―4)。

工業雑品(輸出シッパー買値ベース)(JPY/Kg)1年
主要税関別数量・FOB(JPY/Kg)実績 ( )内は前月実績
主要国別税関別数量・FOB(JPY/Kg)実績 ( )内は前月実績
(ヘビー屑輸出分析)
■数量動向
4月単月は38万3,008トンと、前月比112%で増加したものの、前年同月比では86%と前年割れ。1-4月累計は131万1,481トンで前年同期比87%となり、減少基調が続いている。
■主要動向
• ベトナム向け:16万8,801トン(前月比91%)、累計66万5,388トン(前年比85%)
• バングラデシュ向け:16万2,409トン(同210%)、累計36万6,565トン(同137%)
• 韓国向け:1万4,164トン(同40%)、累計14万20トン(同85%)
■総括
4月はバングラデシュ向け急増が全体を押し上げた一方、韓国・台湾・中国向けは低迷が続いた。累計ではベトナムとバングラデシュの二極構造が一段と鮮明となり、東アジア市場の縮小を南アジア需要が補う構図が続いている。
(表―3、グラフ―5)。


■数量構成比
4月はベトナム向けが54%→44%へ低下した一方、バングラデシュ向けは22%→42%へ急上昇し、最大仕向け先に浮上した。韓国は10%→4%、台湾は4%→2%へ低下。中国向けもほぼ消滅状態が続いている。
■主要三か国の構成
ベトナム・バングラデシュ・韓国の合計比率は86%→90%へ上昇。ベトナム(44%)とバングラデシュ(42%)が全体の大半を占める二極構造が一段と鮮明になった。
■総括
4月はバングラデシュ向け急増により、3月のベトナム偏重から「ベトナム+バングラデシュ」の二極型へ再び移行した。東アジア向けは引き続き低迷し、ヘビー屑輸出は南アジア・インドシナ向け依存を強める構図が続いている。
(グラフ―6)。

■金額動向
4月単月は192億65百万円と、前月比117%で増加。ただし前年同月比では96%と前年水準をやや下回った。バングラデシュ向けが前月比222%と急増し、ベトナム向けを並ぶ水準まで拡大した。
■累計動向
1-4月累計は631億78百万円で前年同期比93%。ベトナム向け317億69百万円(前年比91%)、バングラデシュ向け179億31百万円(同146%)が引き続き金額面の中核となっている。
■総括
4月はバングラデシュ向け急増が全体を押し上げ、金額面でもベトナムとバングラデシュの二極構造が鮮明となった。一方、韓国・台湾・中国向けは低調で、東アジア市場の不振が累計ベースでは引き続き重しとなっている。
(表―4、グラフ―7)。


■FOB単価動向(3月→4月)
全体平均は48円/kgから50円/kgへ上昇。4月も円安基調が続く中、ベトナム向けが48円→50円、バングラデシュ向けが48円→51円へ上昇したことに加え、構成比が42%まで高まったバングラデシュ向けが全体を押し上げた。
主要輸出先では、中国向けが51円→86円へ急騰したほか、マレーシア向けも65円→68円へ上昇。韓国向けは47円→48円、台湾向けは45円→48円とそれぞれ小幅上昇した。
■総括
4月は円安進行に加え、バングラデシュ向け比率の上昇と主要仕向け地の単価上昇が重なり、全体平均は50円/kgへ上昇した。価格面では東アジアよりも南アジア向けが相場を主導する構図が一段と鮮明になっている。
国際価格も強含みの推移となってきている。
(グラフ―8)。

鉄スクラップ(HMS 1&2 (80:20), cfr Vietnam) 1年
鉄スクラップ(HMS 1&2 (75:25 mix) import,cfr delivered Turkish port)
バングラデシュ鉄スクラップ(HMS 1&2 80:20 deep-sea origin,cfr)
主要税関数量・FOB(JPY/Kg)実績 ( )内は前月実績

主要国別税関別数量・FOB(JPY/Kg)実績 ( )内は前月実績)

■今後の展望(ヘビー屑輸出)
足元のヘビー屑輸出市場は、春先までの急騰局面から「踊り場」に入りつつある。ベトナム向けを中心に輸出需要は依然として市場を支えているものの、世界的な鋼材需要の伸び悩みから高値追いには慎重姿勢が強まっている。
一方で、国内外とも供給面は依然タイトだ。ホルムズ海峡問題に伴う物流リスクや、高炉メーカーによる原料囲い込みの動きが下値を支えており、大幅な価格崩れには至りにくい状況が続く。
今後は、
・ベトナム、バングラデシュ向け成約動向
・関東鉄源テンダー価格と東京製鐵の購買姿勢
・海上運賃および為替動向
が最大の焦点となる。
総じて、市場は上昇一辺倒の局面を終えつつあるが、供給制約が残るため急落局面にも入りにくい。当面は南アジア・ASEAN向け需要を軸に、高値圏でのレンジ推移が有力とみられる。
(IRUNIVERSE S. Aoyama)