本社をカナダのケベック州モントリオールに構え、豪州とトロントの証券取引所に二重上場(ASX: MRZ|TSXV: MRZ)しているMont Royal社は6月9日、予備経済評価(PEA)の更新により、同社がカナダのケベック州で開発中のアシュラム(Ashram)希土類プロジェクトが北米における大規模かつ長期にわたる希土類開発プロジェクトであることが確認された、との声明を発表した。
アシュラムは、同社曰く、北米最大級のモナザイト主体の希土類鉱床の一つ。今回のPEA更新版により、販売可能な希土類酸化物(REO)の年間平均生産量の推定値(あるいは目標値)は、約17,466トンに。これにはネオジム・プラセオジムNdPrの年間平均生産量約4,035トン、ジスプロシウム・テルビウムDyTbの年間平均生産量約100トンなどが含まれている。初期鉱山寿命は30年で、さらなる拡張が可能な資源基盤に支えられているとのこと。さらに、ベースケースでは現在の世界資源量のわずか25パーセントしか利用しておらず、長期的な拡張の可能性が極めて高いことを示している、とも述べられている。
また、税引後NPV(8%割引率、実質)は20億3,000万カナダドル、税引後IRR(実質)は22.0パーセント、生産開始からの税引後回収期間は3.9年、鉱山寿命(LOM)期間中の収益は約246億カナダドル、鉱山寿命期間中のEBITDAマージンは約62.7パーセントと算出された。
同プロジェクトの統合開発コンセプトには、アシュラムでの現地濃縮と、ケベック州Saguenayでの下流工程である湿式精錬が含まれる。今後同社は、蛍石専用の回収回路導入の可能性、広域的な鉱区探査によるEldorカーボナタイト複合体内における追加ターゲットの価値向上の可能性、下流工程および戦略的パートナーシップの機会、地域共有インフラ戦略実施などに関して調査を行っていく予定だ。
Mont Royal社でマネージング・ディレクターを務めるNicholas Holthouse氏は、今回のPEAの更新を同プロジェクトにおける大きな前進であるとして、「(同プロジェクトの)規模、有利な鉱物組成、競争力のあるコスト構造の組み合わせを浮き彫りにし、西側サプライチェーンにおいて希土類製品の重要な長期供給源となる可能性を裏付けるもの」と高く評価。さらに、蛍石の可能性や資源量の拡大、オフテイク先など下流部門におけるパートナーシップや協業の機会などを含む、ベースケースを超えるさらなる上振れ余地にも言及している。