2026年6月のチタン原料市場は方向感がつかみにくい。塗料向けの二酸化チタンが下落する一方、合金向けのスポンジチタン価格はじり高となっている。鉱石価格は2019年10月以来6年8か月ぶりの安値水準に下落。原料価格の値下がりは精錬企業にとってはプラスだが、最終需要も弱く、市況全体のムードは明るくはない。
■酸化チタンとフェロチタンが下落、鉱石価格の弱さ続く
過去3か月間の二酸化チタン価格の推移(ルチルTi02 93%min Fob China)($/ton)

酸化チタンは6月5日に仲値$2375/tonを付けた。5月1日-6月4日まで$2425で1か月余り横ばいを続けた後での下落だ。6月に入ってからも動きが乏しく、膠着感が漂う。FerroAlloyNetは6月12日までの週刊レポートで二酸化チタンについて、「ケースバイケースで交渉による取引に頼る傾向があり、その結果、市場全体が混乱している」と指摘した。
過去3か月間のフェロチタン価格の推移(Ti 70% EU)($/kg Ti)

フェロチタンも似た展開をたどっている。6月12日に$5.5/kgに値下がりした。こちらは4月8日からの2か月間の横ばいの後での下落だった。
過去3か月間のチタン鉱石価格の推移(TI02 50% Fe203.14%)(US/ton)

用途の6割を占める塗料向け二酸化チタンの不振を背景に、鉱石価格は下落が続く。5月30日に$238.5/tonと6年8か月ぶりの安値に沈んだ。2月13日-3月25日の$254.5が直近でのピークとなった。中国国内でのチタン鉱石生産が供給過剰状態にあり、モザンビークやオーストラリアからの輸出も堅調で、全体に供給過剰感が強い。
■合金向けと四塩化チタンが値上がり
過去3か月間の一般産業向けスポンジチタン価格の推移( China)($/kg)

過去3か月間の四塩化チタン価格推移(99.99%min EXW China)(Rmb/mt)

半面、合金向けの一般産業向けスポンジチタンはじり高の展開。6月14日に$7121/kgと、2025年7月以来ほぼ1年ぶりの高値に戻した。2025年末を底にじりじりと値上がりしている。
中国での取引が多い四塩化チタンも5月半ばに値上がりした。
過去3か月間のルチル価格の推移(95% Ti02 bulk Fob豪州)($/ton)

過去3年間の航空機向けスポンジチタン価格の推移($/kg)

ルチルは4月から動きがない。航空機向けスポンジチタンは2023年初めから横ばい。
6月10日

米ノースカロライナ州南東部の都市フィエットビルの公共事業委員会は6月10日、同市の10年間の資本改善計画書についての公聴会を開催した。計画書には、「市内に建設中のチタンリサイクル工場に向けた電力供給に関し、今後4年間で5760万ドル(約92億円)を投資する」と盛り込んだ。
プレスリリース: Notice of Public Hearing for Proposed FY2027 Budget | FAYPWC.COM : FAYPWC.COM
6月4日
南アフリカのモザンビークは国内すべての鉱山事業および鉱物の地元加工に対し、15%の国有資本を義務付ける。ロイター通信が6月4日に伝えた。モザンビークはグラファイト(黒鉛)やチタンの生産国。
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5月8日、14日
日本のチタン大手である東邦チタニウムは5月8日、大阪チタニウムテクノロジーズは5月14日にそれぞれ2026年3月期決算を発表した。
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