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JX金属、水素製造PEM水電解のイリジウム触媒使用効率向上と使用量低減に関する新知見を発表

2026/06/23 18:13 FREE
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JX金属は23日、水素製造に用いられるPEM(プロトン交換膜)水電解において、触媒として使用するイリジウムの使用効率向上、使用量低減に関する新たな知見を獲得したと発表した。研究成果は、米国コロンビア大学Jingguang G. Chen 教授との委託研究を通じて得られたもので、触媒分野の国際学術誌 ACS Catalysis に掲載されたという。

グリーン水素製造方法のひとつであるPEM水電解は、高純度の水素を効率的に製造できる点で注目されているが、高価かつ希少なイリジウムを触媒として使用するため、コストと資源の制約が普及の課題となっていた。

こうした課題に対し、イリジウム使用量の低減と触媒性能の維持・向上を両立させるための研究開発が活発化しており、同社は、レアメタル材料の粉体制御・表面/界面制御など、これまで培ってきた技術の知見を活かせる新規事業テーマのひとつとして本分野に着目しており、将来的な事業化可能性の検証も見据えて、コロンビア大学へ委託研究を実施している。

同研究では、電気伝導性と電気化学的安定性を兼ね備えたタンタルカーバイド(TaC)を支持体として用い、その表面にイリジウム酸化物(IrOX)を担持した電極触媒に着目。酸性条件下での反応性能や、長時間使用した際の安定性を評価した

その結果、IrOX/TaC触媒は、評価条件によっては従来広く用いられてきたIrO2触媒と比較して最大約6倍の高いイリジウム質量活性を示した。これは、イリジウム使用量を約80%低減できる可能性を示唆している。

加えて、0.5 A cm-2での200時間の連続運転試験において、劣化率36 μVh-1と耐久性の面でも有望であることが確認された。さらに、IrOX/TaC界面に形成されるIr-O-Ta結合により、従来のIrO2触媒に比べて酸素発生反応の過電圧が低下することも示された。

これらの結果は、より少ない電気エネルギーで水素を製造できる可能性も示すものであり、イリジウム使用量の削減と水電解効率の向上を同時に実現する新たな材料設計指針となりうることが期待されるという。

 

(IRuniverse K.Kuribara)

 

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