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米中貿易問題と米国[名目GDP60%Rule]および今後の推移①

2019.05.21 09:50

 5月17日(金)IRuniverse株式会社 事務所にて行われた、ベイリンクス株式会社(新宿区新宿)代表取締役 石川勇氏を迎えての講演「緊急イブニングセミナー 米中貿易戦争の行方」。これは去る4月26日(金)同氏による講演「サイバー攻撃・知財搾取および技術(IoT・AV)覇権」の好評を受け、緊急に催されたものだ。

 

 

写真なぜトランプはファーウェイを目の敵にするのか?

 ベイリンクス株式会社(新宿区新宿)の代表取締役 石川勇氏は長年、中国の国策企業の成り立ちと、こうした企業の背後にある中国政府に対し脅威を感じる米国、そして米中の干渉下で独立自治を保つ台湾と製造委託企業などを調査し、リポートを制作している。

 

 石川氏は今回「米中貿易問題と米国[名目GDP60%Rule」および今後の推移」をテーマに講演を行った。

 

 石川氏は、まず始めに「前回のセミナーから3週間、そしてこの1週間でさまざまな状況がひっくり返った」と前置きした。

 

 トランプ大統領は華為技術(華為 Huawei:ファーウェイ)を目の敵のようにしているが、これには理由がある。

 

 中国は2015年から中国製造2025(当初は中国製造戦略2025)を進めてきた。これは習近平指導部が掲げる産業政策で、次世代情報技術や新エネルギー車など10の重点分野と23の品目を設定し、製造業の高度化を目指すもの。建国100年を迎える49年に「世界の製造強国の先頭グループ入り」を目指す長期戦略の根幹となるものだ。

 

→(関連記事)ベイリンクス石川氏語る、米国が脅威と感じる中国 米中貿易戦争の行方

 

 この10のうちのひとつが、通信機器分野であり、その代表がファーウェイと中興通訊(ZTE)である。

 

 米は2018年8月、超党派議員の賛成とトランプ大統領の署名で「国防権限法(国防予算の大枠を決めるために議会が毎年通す法律)」を成立させた。国防予算を過去9年間で最大規模に積み増すなど、トランプ政権が掲げる米国の軍事力強化を色濃く反映した内容になっている。

 

 ここには中国への強硬策が数多く盛り込まれ、そのなかにファーウェイとZTE、他に監視カメラ大手など中国5社を「名指し」し、同企業から政府機関が製品を調達するのを2019年8月から禁じる、また2020年8月からは5社の製品を使う企業との取引きも打ち切るといった内容がある。

 

 これは、どことなく冷戦期に資本主義諸国により構成されたCOCOM(対共産圏輸出統制委員会)の共産主義諸国への軍事技術・戦略物資の輸出規制を彷彿させるものだ。

 

 前記の通り、なぜトランプがファーウェイを敵視するのかというと、実は同社の創業者は中国人民解放軍または中国軍の出身であり、つまりファーウェイ製品を使うことは中国側の軍事戦略に間接的に加担してしまうことになるからだ。説明するまでもないがファーウェイは、前記「中国製造2025」を実現するのに1000億ドルともいわれる莫大な補助金を与えて育ててきた国営企業である。

 

 

名目GDP60%ルールとは?

 これは「私の私観だが」米中の貿易対立はずっと続く。さしあたり、来年秋にはアメリカの大統領選挙があるが、習近平はこの行方を見て、次の大きな決断をするものと考えられる。しかし、いまのところトランプのほうが民主党の候補と目されるバイデン氏より優勢のようではある。

 

 しかし、仮に大統領が誰になろうとも貿易摩擦は続く。そもそも中が米の要求をすべて受入れることはなく、中が要求にどこまで応じ、米の圧力をどこまで減らせるか、関税合戦によるダメージをうまくコントロールしながら部分合意、一時休戦を繰り返すことになるだろう。

 

 過日、北京でアジア文明対話というアセアン諸国が集まったカンファレンスがあったが、このなかで習近平はアメリカの名前は出さなかったもののアングロサクソン(主に英国系人を指す)のおごり、自分たちが支配民族だという考えには断じて従わないという強い表明をした。

 

 実は、アングロサクソンには暗黙中に60%ルールというものがある。これはなにかというと、その国の名目GDPがアメリカの60%を超えた場合、無条件に制裁を加えるというものだ。(続く)

 

 

(IRuniverse kaneshige)

 

 

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