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日本製鉄、東日本製鉄所君津地区における水質測定データ不適切取扱いについて

以下、同社公表の文書より。

 

1. 水質測定データの不適切な取り扱いの内容

 日本製鉄、東日本製鉄所君津地区における着色水の構外流出事案 (6月24日、7月6日公表) および#7排水口での排水基準超過事案 (7月3日、7月6日公表) については、近隣住民の皆さま、行政、その他関係者の皆さまにご心配とご迷惑をおかけしており、 誠に申し訳ございません。

 

 この度、君津地区の排水口・排水溝に係る水質測定データを総点検したところ、 測定データについて不適切な取り扱いがあったことが判明いたしました。

 

 重ねて、ご心配とご迷惑をおかけすることとなり、 誠に申し訳ございません。

 

 今回の一連の事態を重く受け止め、 関係機関からのご指示ご指導に真摯に対応していくとともに、原因究明と再発防止に徹底して取り組んでまいります。

 

(1) 着色水の構外流出事案、 #7 排水口での排水基準超過事案に関連する排水口の水質測定データの不適切な取り扱い着色水の構外流出事案、 #7 排水口での排水基準超過事案の原因究明において、 関連する排水口の水質測定データを徹底的に調査した結果、以下の事実が判明した。

 

① 着色水構外流出に関連する排水口 (#9 #11 #14排水口)の水質測定データについて#9排水口の6月25日および26日のCOD (化学的酸素要求量) と T-N (全窒素) の分析、 #11排水口の6月23日のCODと6月24日および25日のCOD と T-N の分析、 #14排水口の6月24日の COD と T-N の分析について、一日のうちに複数の測定データが存在していたこと、 関係機関に報告していた数値より高い測定データ (排水基準超過を含む) が、 COD について 8件 T-N について 7件あったことが判明いたしました。

 

② #7 排水口における 7月1日および7月2日取水分の水質測定データについて排水基準超過があった#7 排水口では、7月1日から7月3日までの間、一日に複数回のサンプル採取・測定を実施していましたが、 7月1日および 7月2日に採取したサンプルの水質測定データには、関係機関に報告した数値より高い測定データ (排水基準超過を含む) が、 シアンについて 9件、 T-N (全窒素)について1件あったことが判明いたしました。

 

 上記①② の事案が発生したことを極めて重く受け止め、 類似の事案の有無を過去に遡って徹底的に調査しました。 具体的には、以下の全データを総点検いたしました。

 

・水質汚濁防止法に基づき行ってきた全排水口の水質測定データ (過去5年分)

・当社と千葉県 木更津市、君津市および富津市との間で締結された環境の保全に関する協定

 (以下「環境保全協定」) に定める全排水溝の水質測定データ (過去3年分)

・その他当社が分析会社に発注した水質測定データ (過去3年分)

 

 その結果、以下 (2) (3) の水質分析データの不適切な取り扱いが判明いたしました。

 

(2) 水質汚濁防止法に基づく排水口の水質測定データ等の不適切な取り扱い@VPN 55%

 

① #16 排水口における過去の法定測定での複数回のサンプル採取について

 今般、各排水口について、 水質汚濁防止法および千葉県条例に基づく水質測定 (3ヶ月に1回) のデータを過去5年分調査したところ、 #16排水口について、 排水基準を超えるシアンと T-N (全室素)の測定データがあったこと、 排水基準を超える測定結果が出た際には、同月内に再度のサンプル採取を行い、基準内に収まった測定データを法定の測定結果として記録、保存していたことが、2017年8月から2019年11月の期間で、 シアンについて2件、 T-N (全窒素)について 5件あったことが判明いたしました。

 

② #16排水口における過去の排水基準超過の報告漏れについて#16排水口については、 上記①の法定測定の他に、社内の自主管理として法定測定と同一の場所でのシアンおよび T-N (全窒素) の測定が行われており (2018年2月に1回、2019年2月13日より2020年6月下旬までほぼ毎日、2020年6月下旬以降2022年8月15日時点まではほぼ週に一度)、累計で423回の測定データのうち、 シアンの排水基準超過が37回 T-N の排水基準超過が168回あったことが判明いたしました。

(#16排水口でのシアン及び T-N の排水基準超過の推定原因)

 第4高炉の集塵系統で発生した処理水 (シアンおよび窒素を含有) は、 各処理槽へ移送された後、所内プロセスにおいて再使用することとなっています。 しかしながら、 再使用先での使用量変動や多量の降雨、 設備トラブルなどにより各処理槽への流入と吐出のバランスが崩れ、 処理槽上部から越流を起こすことがありました。 処理槽から越流した排水が、側溝から#16排水口につながる雨水排水系統に流入した結果、 #16 排水口において、 排水基準を超えるシアン及びT-N (全窒素)が測定されたものと推定しています。

 

③ #7 排水口の法定測定における複数回のサンプル採取について水質汚濁防止法に基づく法定測定として実施した#7排水口の 2019年2月に採取されたサンプルについて、 排水基準を超える亜鉛が測定されていたこと、同月内にサンプル採取が再度実施され、亜鉛含有量が基準内に収まったことから、 基準内に収まった測定データを法定の測定結果として記録、保存していたことが判明いたしました。

 

(3) 環境保全協定に基づく排水溝の水質測定データの不適切な取り扱い

 環境保全協定に基づき、 構内の7ヶ所に設定された排水溝において、定められた頻度で水質測定を行っておりますが、 過去3年分の測定データを調査したところ、 協定値を超える測定データが出た際に再測定を行い、基準内のデータを報告値としていたものがあることが判明いたしました。 具体的には、 安水二次処理排水溝において、 2019年5月から2021年12月の期間で、 シアンについて5件 T-P (全リン) について1件、セレンについて2件あったことが判明しました。 また EGL (電気亜鉛めっき) 処理排水溝において、 2019年11月に、 T-P (全リン) について1件あったことが判明いたしました。

 

 今回、水質測定データの不適切な取り扱いが判明する事態となったことについて、 あらためて近隣住民の皆さま、行政、 その他関係者の皆さまに、 深くお詫び申し上げます。 二度とこのような事態を起こさぬよう、今回判明した不適切事案の再発防止策を直ちに実施するとともに、一連の事案の原因究明と再発防止に全力を傾注し、 万全を尽くしてまいります。

 

(1) 水質測定データの不適切事案に関する第一弾の再発防止策@VPN 55%

 

(2) 現在までに実行している対策

・水質測定について、 排水基準や協定値の超過が認められた際は、 分析会社から直接、保安センター(製鉄所の直営組織から独立した事故発生時等の対応組織) 経由で関係行政機関へ自動的に通報を行うルールへの変更を行い、 より盤石な行政報告プロセスへの改善を実施済みです。

・水質測定の発注・報告に関し、 環境管理部門が工場を経由せず、直接分析会社に発注し、 報告を受ける業務フローに速やかに変更します (排水口の法定測定については変更済み)。

 

① 着色水の構外流出事案

 着色水の排水系統への封じ込め対策を完了し、 構内残留着色水の回収および排水系統配管内の清浄化を進めています。 また、回収した着色水は、 主に貯留池に保管しておりましたが、 より信頼性の高いコンクリート製ピット、 鋼製タンクへの全量移送を完了し、 これらの全てのピットおよびタンクについて、定期的に監視・点検を実施しております。 以上の対策により、構内に残留している着色水の構外への流出防止対策を徹底しております。

 

② #7排水口での排水基準超過事案

 排水基準超過の原因と想定された余剰水移送設備を撤去するとともに、以下の対策を完了しています。

1) シアン除去設備の能力増強を行い、余剰水を発生させない処理フローとし、余剰水移送設備を廃止

2) シアン除去設備と#8排水口系統について、 連続式のシアン分析計を設置し、水質の監視を強化

 #16排水口での排水基準超過事案

 #16排水口からシアン及びT-N の排水基準を超過した排水を二度と排出させないため、以下の対策を直ちに実行します。

 

1) 処理水を処理槽上部から越流させないため、 処理水の所内再使用プロセスの追加やバッフアタンク設置などの設備対策の実行

2) 処理水のシアン濃度を規制値以下に抑える対策の徹底

3) 処理槽を含めた水処理系全体の監視を強化するため、現場要員の追加配置

 

(3) 全社体制での事案対応の継続・強化

・同社では、6月28日に環境担当副社長を本部長とする君津地区 ・本社関係部門合同の 「対策本部」を設置し、 事案への対応に社を挙げて全力で取り組んいる。

・引き続き、これまでの発生事案の重大性を踏まえた適切な対応を行えるよう、 全社体制にて、事実関係の検証、原因究明、再発防止策の実行を徹底していく。

 


(IRuniverse.jp)

 

 

 

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