丸紅 世界最大昆虫由来タンパク製造・販売インセクト社の日本進出で協業
丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、フランスに本社を置く世界最大の昆虫由来タンパク製造・販売企業の SAS Ÿnsect(以下、「インセクト社」)と、インセクト社の日本市場進出に向けた協業について基本合意書を締結した。
(*1)タンパク質含有量約70%、用途は食用および水産飼料・ペットフード等
(*2)オメガ6とオメガ9含有、用途は養殖魚の飼料等
世界的な人口増加と経済発展により、2050年の世界の食料需要は2010年比1.7倍、タンパク質需要は2005年比約2倍となることが予測されており、食糧危機とタンパク質危機(プロテインクライシス)が社会課題となっている。なかでも、ブリやマダイ等の水産養殖業に欠かせない飼料原料であるカタクチイワシ等の魚粉は、長年にわたる捕獲や世界的な需要の増加により需給のひっ迫が懸念されている。
日本は魚粉使用量世界第2位となっており、持続可能な水産養殖業の実現のため、今後も価格高騰が予想される海外産魚粉の代替原料開発といったソリューションの必要性が高まっている。
インセクト社は、かかる社会課題を解決するため2011年に設立され、フランス、オランダ、米国の 3つの生産拠点を運営しており、2023年中にフランスで新たに世界最大の昆虫由来タンパク生産拠点を開設予定。EUで食用としての使用も許可されているミルワームを原料とし、既に畜産・水産養殖・ペット用、食用、肥料用に商品を製造・販売している。
丸紅は、主食となる穀物、畜産・水産物等の良質なタンパク源の確保を通じて、食の安定供給に貢献すべく、水産飼料製造等の多角的な事業・トレーディングを行っており、中期経営戦略GC2024 においてはグリーンのトップランナーになることを目標に、「環境配慮型食料」に注力している。
丸紅、およびインセクト社は、食用魚介類の消費量が世界的にも多い日本において、持続可能な水産養殖業、ひいてはフードサプライチェーンの構築に貢献すべく同取組を実施していく。
【丸紅概要】
名称 丸紅株式会社
本社 東京都千代田区大手町一丁目4番2号
設立 1949年12月
代表者 代表取締役社長 柿木真澄
事業内容/ライフスタイル、情報・物流、食料、アグリ事業、フォレストプロダクツ、化学品、金属、エネルギー、電力、インフラプロジェクト、航空・船舶、金融・リース・不動産、建機・産機・モビリティ、次世代事業開発、次世代コーポレートディベロップメント、その他の広範な分野において、輸出入(外国間取引を含む)及び国内取引の他、各種サービス業務、内外事業投資や資源開発等
HP https://www.marubeni.com/jp/
【インセクト社概要】
名称 SAS Ÿnsect
本社 Campus 3 - Building 2 - 1, rue Pierre Fontaine 91058 EVRY, France
設立 2011年
代表者 Antoine HUBERT(President)
事業内容 昆虫由来タンパクの製造・販売
(IR universe rr)
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