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欧州のバッテリーリサイクル2030年42万t・2040年210万t

 コンサルタント会社MHPのモビリティー輸送部門の上席マネジャーAugustin Friedel氏が世界のバッテリーリサイクルの3つの疑問を個人的な意見として概観した。

 

1、何故我々はバッテリーリサイクルモデルが必要なのだろうか?

 バッテリーの含まれる材料をリサイクルしないと循環ループが完成しない。バッテリーメタルの需要は2030年までに4倍に達し供給不足に陥る。

 

 現在の鉱山業も持続可能性を追求している。

 バッテリー生産者は2030年までにバッテリー生産でリサイクル材料の使用を要求されている。

 

 我々も新規鉱山への依存度を下げてリサイクルによるサプライチェーンを構築しなければいけない。

 

2、バッテリーリサイクルビジネスに可能性はあるのだろうか?

 バッテリーリサイクルビジネスの成長率は今後10年間で20%のCAGR(年平均成長率)が予測されている。

 

 ブルームバーグNEFやマッキンゼー&カンパニーの予測では、トン当たりのマージンは$700~800と予測している。
 

 EVバッテリーリサイクルの収益は今後10年以内に全体で$50億に達すると予測している。

 

3、現状は我々はどこにいるだろうか?
 

 自動車メーカーのメルセデス・ベンツはドイツ国内で新バッテリーリサイクル工場の地鎮祭を行った。解体工場は今年操業を開始し、予想されるリサイクル率は96%としている。

 

 ドイツのバッテリーリサイクルのスタートアップ企業cylib社は€800万の資金を事業拡張で獲得した。Lilian Schwich氏とそのチームへ祝福を述べたい。このスタートアップはRWTHアーヘン工科大学発のベンチャーだ。

 

 レッドウッドマテリアルズもテスラの共同創業者のJB Straubelが創業したが、創業初年度の操業で19種類のバッテリー1,268のEVバッテリーパックをリサイクルして95%以上の回収を行ったと発表している。未だ商業規模になっていないバッテリーリサイクル産業のシグナルになった。

 

 バッテリーリサイクル業は今バブルを迎えているのだろうか?
 

 ワシントンポスト紙は今日の状況ではバッテリーリサイクルの需要は無いが、それはリサイクル能力が過剰になってブームを起こしているからだとしている。

 

 需要は2030年までに加速度的に伸びるだろう。現在存在するバッテリーリサイクルの表面上の能力と失われている需要のギャップを繋げる為にどんなオプションがあるのだろうか?

 

 私の個人的な意見だが、我々は今丁度出発したばかりだと捉えている。我々はリサイクルプロセスの適正化にもう少し時間が必要だし、収集するハブシステムとリサイクル設備の構築にも時間が必要だ。

 

 もしこの報告が正しいとすると、現在欧州では5万トンのバッテリーが毎年リサイクルされている。このリサイクル能力は2030年までに8倍の42万トン、2040年までに40倍の210万トンのリサイクル能力に達すると予測している。

 

 貴方はどう考えますか?
 

 

 

 

(IRuniverse Katagiri)

 

 

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