レゾナック パワー半導体用 SiC エピウェハーがデンソー製インバーターに採用
~トヨタ自動車の新型電動車 LEXUS「RZ」に搭載~
株式会社レゾナック(社長:髙橋 秀仁)のパワー半導体向け SiC エピタキシャルウェハー(以下、SiC エピウェハー)が、株式会社デンソー製のインバーターの駆動素子に採用されました。同インバーターはトヨタ自動車株式会社が発表した LEXUS 初のバッテリーEV(BEV)専用モデル、新型「RZ」に搭載されます。なお、インバーターの駆動素子への SiC エピウェハーの採用は LEXUS として初となる*1。
SiC パワー半導体は、従来のシリコンウェハーを用いたパワー半導体に比べて電力損失や熱の発生が少なく、省エネルギー、CO 2 削減に貢献する次世代のデバイスとして、BEV や再生可能エネルギー、xEV 用の高速充電スタンド、鉄道車両など様々な用途で市場が急拡大している。同社の 150mmSiC エピウェハーは 2013 年の上市以来、業界最高水準の低表面欠陥、低基底面転位といった高い品質が評価され、様々な用途に採用されてきた。車載用途では、特に高い信頼性が求められますが、同社製 SiC エピウェハーのこれまでの採用実績と品質特性が評価され、LEXUS 新型「RZ」の車載用インバーター駆動素子への採用に至った。SiC インバーターは通常の Si インバーターに比べて損失が少なく、そのぶん航続距離を延ばすことができる。
レゾナックグループは「共創型化学会社」として、グローバル社会の持続可能な発展への貢献を目指し、エネルギー効率化を実現する SiC エピウェハーを次世代事業と位置づけて注力している。また、グリーンイノベーション基金事業*2 にて SiC ウェハの研究開発を進めている。今後も、世界最大(同社推定)の SiC エピウェハー外販メーカーとして、“ベスト・イン・クラス”をモットーに、急拡大する市場に高性能で高い信頼性の製品を安定的に供給することで、SiC パワー半導体の普及に貢献していく。
*1 トヨタ自動車 LEXUS RZ 紹介ページより (https://lexus.jp/models/rz/worldpremiere/)
*2 グリーンイノベーション基金(GI 基金):2050 年カーボンニュートラルの実現に向け、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に造成された基金。当社は当基金内の次世代デジタルインフラの構築プロジェクトの研究開発項目の一つである「次世代パワー半導体に用いるウェハ技術開発」において、「次世代グリーンパワー半導体に用いる SiC ウェハ技術開発」として研究開発を実施している。
(IR universe rr)
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