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トラフィグラ、ニッケル詐欺事件の混迷深まる 別会社から訴訟、偽造文書が横行か

 シンガポールの仏系資源商社トラフィグラ・グループのニッケル詐欺事件が混迷を深めている。同社は2023年2月、詐欺事件に関連しインドの投資家グループを訴えたが、今度はトラフィグラ自身が別会社から訴えを起こされていることが分かった。しかも訴えの内容は貿易文書の偽造を示唆するもので、海運会社も関わっている可能性が浮上しているという。

 

 米ブルームバーグ通信などの外電が6月17日までに消息筋の話として伝えたところによると、英投資会社のハイフン・トレーディングズが6月5日、英国の裁判所に向けて、ニッケル詐欺事件に関連してトラフィグラを訴えた。訴えの内容は「船荷証券(B/L)」に関するもの。ハイフンとトラフィグラはロンドン金属取引所(LME)から購入した1000万ドル相当のニッケルの輸送でどちらも船荷証券を持っていると主張しており、1通は偽造の可能性があるという。また、ハイフンがトラフィグラを介して進めた別のニッケル取引でも、荷主欄に当初とは別の船会社の名が記載されていることが分かったとされる。このため、ハイフンは貿易商社としてのトラフィグラの行動に疑問があると主張しているようだ。

 

 船荷証券は国際海上輸送において荷主と運送人の間で運送契約を結んだことを証明する文書で、契約に基づき運送人が発行する。貿易が複数の業者を介するのに伴い転売されることも多く、今回のニッケル詐欺事件を巡っては、貿易経路の複雑さが詐欺につながった面があるとみられる。

 

 トラフィグラは2023年2月、オランダ・ロッテルダムのLME倉庫で保管されていたニッケルの袋の一部がただの石の袋だったことが分かり、総額5億7000万ドル超の損失が出るとしてインド実業家のプラティーク・グプタ氏を相手に訴えを起こした。ただ、事件が明るみに出る直前には米シティ・グループが、出資していた同取引から資金を引き上げるなど謎が多く、トラフィグラ側にも疑惑が持たれていた。一方のハイフンは、世界的な億万長者であるルーベン兄弟が所有する投資会社とされる。

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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