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認定事業者になるべきか?ならざるべきか? 小型家電リサイクル法 勉強会

2013.03.11 23:55
写真 3月8日、都内某所にて小型家電リサイクル法の勉強会が開かれた。勉強会には、リサイクル業の方々を中心に全国から30社近く集まった。それぞれ小型家電リサイクル法の定める認定事業者になるべきか、それとも、中間処理業者として入るべきか、そもそも小型家電リサイクル自体に参加するべきなのかといったことについて議論が交わされた。


 はじめに、各都道府県でおこなわれている、「小型家電リサイクル法に基づく大臣認定の申請を予定している者と 小型家電の分別収集を行おうとする市町村の情報交換会」に参加した業者による成果報告がおこなわれた。

 タイトルのとおり、この会は、認定事業者への申請を考えているリサイクル事業者と、各市町村の担当者による情報交換会だ。しかし参加した方々の発表によると、その成果はあまり芳しいものではなかったらしい。
情報交換会は午前と午後の二部制となっており、それぞれがブースを用意し、そこに各都道府県の職員等が話を聞きに参加するという形式だったのだが、ブースが10ある中で、時間の関係で、各自治体の職員がブースに参加できるのは3回。そのため、ほとんどの職員は、すでにある程度PRが前段階でできている認定事業者候補の企業の話を聞くために集中している状態で、前準備をほとんどしないまま参加した業者は、訪問者がほとんど訪れないまま時間を過ごすこととなり、用意したパンフレットもほとんどはけなかったという。
またブースの午前と午後の腑分けは先着順なのだが、ほとんどの職員は午前中だけ聞いて帰ってしまうため、午前にブースを持てないと圧倒的に不利だという状況もあるようで、早い段階から認定事業者の準備をしていた大手企業やリサイクル業者が午前の部を独占している状態だったようだ。
参加した業者はその経験を踏まえて、予約はできるだけ早く取った方がいい、もしそれが不可能であれば、ブースの外でもいいので、連絡先を配り歩くべきだと語っていた。

残す情報交換会は、関東のみとなってしまったが、これから参加する関東のリサイクル業者に対し、プロジェクターを用意するべき、ホームページで情報を告示している業者が有利等、先に参加した業者が助言を行う一幕もあった。
また、ある業者は、自社の長所である樹脂のマテリアルリサイクルについて説明したが、自治体の側はあまり関心を持たずに、逆に当日参加していた経産省の職員は強い関心を持っていたという。この辺り、自治体の側が本法律に対し、あまり予算をかけられないというシビアな現実がうかがえる。

 次に、小型家電リサイクル法におけるパブリックコメントについての意見交換会が行われた。議題にあがったのは、パブコメの102に挙げられた「かつて家電リサイクル法では、受け付け開始時に手を上げた人たちが認定されると、それ以降の認定は下りなくなったが、小型家電リサイクル法は、公平なルールのもとで自由競争させるべきで、参入障壁をもうけるべきではない」という部分についてだ。これに対し国の側は「平成24年4月1日以降、随時申請を受け付けます。なお、認定基準等を満たせば、国は随時、再資源化事業計画を認定してまいります。」という解答を出しており、とりあえずは懸念されていた、初期に認定事業者となった業者以外のものが、後々参入できなくなるのではないかという不安は解消されたのではないかと述べられた。

→各パブリックコメントについては、こちらを参照
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=21673&hou_id=16381

 その後は、小型家電リサイクル法について、改めて情報を整理した後、第二部では、参加者によるディベートが行われた。
 話題の中心となったのは、「認定事業者になるべきか?」という問題で、この会に参加しているリサイクル業者が提携し、合同で母体となる団体を作るべきか、それとも個別に認定事業者となり、各地方で各々がやっていくべきか。あるいは、認定事業者となるだろう大手企業の元に、中間処理業者として自社のリサイクル技術を売り込むべきか? といった話題が議論された。
 仮に認定事業者となる場合に、目指すべきは、巨大な広域認定事業者なのか、それともそれぞれが、各地方で回収し、技術提携していく網羅型がいいのか? という意見が出たが、この場では技術で勝っていく技術型であるべきという意見が多く出た。
その一方で、この勉強会で懸念されてきた大手企業による小型家電リサイクル市場の独占に対しては、そこまで(大手商社、家電量販店グループを)懸念することではないのではないか? という反論もあげられた。
 また、どのタイミングで認定事業者になるべきか? という議題に対しては、当初は一年くらい様子を見てから参入するべきではという意見もあったが、それではすでにルートが決まってしまうので遅すぎる、動くのなら今すぐに動くべき、との反論が出された。

 本勉強会はあくまで議論の場なので、具体的な結論については、各自が持ち帰ることとなったが、流石に具体的なビジネスとしてリサイクル業に携わっている人々の集まりだけあって、利益が見込めるかどうかに対して、かなり踏み込んだものとなっていた。

しかし、いかに細かくリサイクルを行い、利益を出していくのかというビジョンに対しては、優秀なリサイクル業者が多く参加していただけに、明るい展望が見えるのだが、どうやって利益が見込める量の小型家電を集めるのか? という「回収の問題」については、具体的なイメージが最後までできなかった。

 現在のところ、回収は各自治体が中心となって行われることになっており、家電量販店等の小売店の立場は、あくまで自治体に協力するという立場であり、回収そのものを独自でおこなうという動きは出ておらず、小売店ルートの回収率も全体の7.4%となっている。
法律が施行され、今まで違法業者によって海外にリユースされていた小型家電が国内で循環するようになれば、おのずと回収率が上がっていくとも考えられるが、各都道府県でおこなわれているモデル事業の回収実績をみていると、そう楽観視していいものかと疑問が残る。
会議では、自分たちが技術を売り込んで、大手家電量販店やスーパーに回収協力を依頼するというのはどうかというアイデアも出たのだが、おそらく今後、小型家電リサイクルが成功するかどうかの鍵となるのは、「いかに強力な回収ルートを確立できるか」に、あるのではないかと思う。

(IRUNIV 千野政史/棚町裕次)

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