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IMF「重要鉱物市場の分断は価格混乱と気候対策の遅れ招く」 ブログで警鐘

 国際通貨基金(IMF)は10月3日、同機関の研究員らによる世界の経済成長に対するブログを発表し、「重要鉱物を含む一次産品市場が分断化すると、国際環境はさらに不安定化し、食料安全保障や経済成長、そして気候変動緩和の推進コストを脅かすことになりかねない」と警鐘を鳴らした。価格安定化のためにも国際間の協力は不可欠とする。

 

■鉱物価格、分断の影響受けやすく

 ブログの執筆者はIMFエコノミストのホルヘ・アルバレス氏ら3氏。ブログでは、「2022年のロシアによるウクライナ侵攻で一次産品市場の分断が進行した」と指摘。「グリーンへの移行に欠かせない重要鉱物や貿易量の多い農産物などの一次産品は、分断がさらに深刻化した場合、特に影響を受けやすく、市場が混乱し、価格の乱高下が生じる恐れがある」と警鐘を鳴らした。

 

(出所:IMF)

 

 IMFはこうした混乱の要因は、「天然資源に恵まれた国々が地域的優位性を発揮し、一次産品の生産が一部の国に集中したことによる」とし、「世界の三大鉱物供給国を例に取ると、世界全体の鉱物生産量のうち、平均して約70%をこれらの国だけで占めている」とも指摘。「採掘や加工規模の強化には数年を要するため、価格シグナルへの反応に遅れが生じる」とも述べた。 

 

(出所:IMF)

 

 分断の悪影響は価格だけではない。IMFは「炭素排出量ネットゼロ達成の目標に向け、鉱物需要は今後の数年間で7倍に増加するとされる」として供給拡大の必要性に言及。しかし、分断に拠る鉱物市場あの高覧で「IMFの想定するシナリオでは、再生可能エネルギーや電気自動車への投資は分断化のない世界と比較し、2030年までに30%も下振れ、気候変動緩和が遅滞する」と推察した。

 

(出所:IMF)

 

■気候変動対応のために「緑の回廊」を

 IMFは、こうした事態を解決するためには世界的な協力が不可欠と説く。重要鉱物を巡っては「多国間でクリティカルミネラルの供給を維持するための最低限の合意から成る『緑の回廊』の設立を優先事項とすべき」と述べた。さらに、各国による取り組みとして下記の事項を提言した。

 

・マクロ経済・構造・財政のより強固な政策枠組み

・十分な財政上、金融上のバッファー

・セーフティネットの強化

・一次産品供給に係る突発的混乱への備え

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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