BIR@アブダビ インタビュー② 韓国セジンメタル&マレーシア非鉄組合
10月23日〜24日のBIRのアブダビ大会で出会った方々で、韓国から来たSEJIN METAL社は韓国でADC12を5000トン/月、UBC再生塊(RSI)を3000トン/月生産している。代表のJun Yoon-seok氏によると「2〜3年前までは日本のトヨタ、ホンダ向けにもADCを輸出していたが、今はほとんど日本との取引はなくなっている」とのこと。ゆえに再び機会があれば日本とのビジネスを行いたい、と話していた。
原料となるアルミスクラップは輸入が多いが、「今はBサッシ系はインドにもっていかれている。中国よりもインドのほうが競争力がある」とJun氏。ちなみにSEJINではUBC以外ではシュレッダー品の輸入が多いとのこと。
今回のBIRアブダビで多く聞かれたことだが、アルミスクラップ、銅スクラップはインド勢が強い。中国向けは弱い、という点であった。
また、マレーシアの非鉄金属組合の代表を務めるERIC Tan氏は2018年以来の再会だったが、筆者のことを憶えてくれていた。そこでマレーシアでの中華系スクラップディーラーの状況を聞いたところ「マレーシアの輸入規制が強まっていくに従って、中国系スクラップディーラーはタイへと移転している」のだという。
また鉛精錬メーカーの存在についても「マレーシアには4社、正規の鉛精錬メーカーが存在するが、多くは違法な、ライセンスをもっていない小規模の鉛精錬工場がほとんどでそのリサイクルプロセスにおいて硫酸液や鉛滓などさまざまな問題を引き起こしている」とのことだった。
(関連記事)
BIR@アブダビ インタビュー① 湖北実美科技 中国の大手アルミ総合メーカー
BIRアブダビ2023 非鉄部門の日本担当はMSPの吉田葉子氏へ
インドの新規大型銅製錬企業Adani社に聞いて察する日本の銅製錬の不安
75年目のBIR 初の女性会長を迎えてのアブダビ大会は近隣の影響なく無事開幕
(IRUNIVERSE Tanamachi)
関連記事
- 2025/06/17 2025年4月 アルミUBC輸出統計分析 累計数量は前年上回る
- 2025/06/17 2025年4月の国内アルミ脱酸材生産 前年同月比5.23%減の5,453トン
- 2025/06/17 日本国内ケーブルPSIレポート#29電線概況 2025年銅線販売額減少へ
- 2025/06/17 国内伸銅品PSI実績Report #62 2025年1-4月 4年ぶりに前年の販売量を上回る
- 2025/06/17 国内電気銅PSI Report #29 伸銅品向け販売量増加 電線・ケーブル向け減少
- 2025/06/17 2025年4月アルミ再生塊輸入統計分析 数量は4カ月ぶりで増加、累計では前年超え
- 2025/06/17 日本製鉄: USスチール買収、トランプ大統領承認(追加)
- 2025/06/16 東京製鐵 2025年7月契約売出 2カ月連続の全品種据え置き
- 2025/06/16 2025年1-3月インドのアルミスクラップ輸出入概況 輸入は前年比21%増へ
- 2025/06/16 東邦亜鉛、豪Abra社の株式を譲渡――資源事業からの撤退完了