1月のアルミ概況および2月の見通し 橋本アルミ(株)橋本健一郎
予測レンジ
LME 現物後場買い2100-2200ドル →
スクラップ ―5~10円(前月最終価格より) ↓
為替 145-150円 (一か月間TTM) レンジ内
■国際概況
前半 12月の米雇用統計 結果 21.6万人 予想 16.8万人
・米週間新規失業保険申請件数 結果 20.2万件
などのプラス材料もあったが、12月の米消費者物価指数(CPI)が小幅ながら全般に市場予想を上回り、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退したことを嫌気しDOWN
1月15日時点で2153ドル(セツル)と月初価格から183ドルDOWNの前半締めとなった。
後半は弱気な中国CPI、PPIで景気懸念強まり一時12月半ばの安値まで軟化などのマイナス材料もあったが中国政府が株式市場の下支え策を検討
月末日 後半スタート価格112.5ドルUPの2265.5ドル
■前月の経済指標
◆月間のドル/円レート (TTS)
142.83 → 148.55(円)
出典 MIRU
【国内指標】
【自動車生産】
生産動態統計によると12月の自動車生産台数は前年比+6.7%の70万5248台
輸出は前年同月比+23.1%の41万1108台
◆自動車販売台数
日本自動車販売協会連合会によると1月の自動車販売台数(軽除く)は前年比-12.4%の33万4838台
自動車生産台数
出典 生産動態統計
自動車販売台数推移
出典 日本自動車販売協会連合会
【住宅着工戸数】
12月の新設住宅着工は,分譲住宅は増加したが,持家及び貸家が減少したため,全体で前年同月比4.0%の減少となった。また,季節調整済年率換算値では前月比3.1%の増加となった。
○新設住宅着工戸数は 64,586 戸。
・前年同月比 4.0%減, 7か月連続の減少。
○新設住宅着工床面積は 5,018千㎡。
・前年同月比 5.8%減, 11か月連続の減少。
○季節調整済年率換算値では 814千戸。
・前月比 3.1%増, 先月の減少から再びの増加
出典 国土交通省統計
◆ 貿易指標
【輸出】
新地金 +51%の378t
二次合金 -33.5%の793t
スクラップ +3.6%の3万5538t
アルミ缶 +56% 5401t
輸出推移
出典 財務省貿易統計
【輸入】
新地金 -22.8% 7万7221t
二次合金 +2.7%の8万7742t
スクラップ -26,2%の594t
合金スクラップ +27%の8727t
輸入推移
出典 財務省 貿易統計
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -4.4% 13万7054t 21カ月連続マイナス
出典 日本アルミニウム協会
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
前年比 +1% 6万1151t 1カ月ぶりプラス
出荷 +1.1% 6万1095t 1か月ぶりプラス
出典 日本アルミニウム合金協会
■国内概況まとめ
【自動車生産】
生産動態統計によると12月の自動車生産台数は前年比+6.7%の70万5248台
輸出は前年同月比+23.1%の41万1108台
【自動車販売】
日本自動車販売協会連合会によると1月の自動車販売台数(軽除く)は前年比-12.4%の33万4838台
【住宅着工戸数】
12月の新設住宅着工は,分譲住宅は増加したが,持家及び貸家が減少したため,全体で前年同月比4.0%の減少となった。また,季節調整済年率換算値では前月比3.1%の増加となった。
○新設住宅着工戸数は 64,586 戸。
・前年同月比 4.0%減, 7か月連続の減少。
○新設住宅着工床面積は 5,018千㎡。
・前年同月比 5.8%減, 11か月連続の減少。
○季節調整済年率換算値では 814千戸。
・前月比 3.1%増, 先月の減少から再びの増加
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -4.4% 13万7054t 21カ月連続マイナス
板 類 8万4015t -4% 20か月連続マイナス
押出類 5万3039t -4.9% 24か月連続マイナス
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
前年比 +1% 6万1151t 1カ月ぶりプラス
出荷 +1.1% 6万1095t 1か月ぶりプラス
【輸出】
新地金 +51%の378t
二次合金 -33.5%の793t
スクラップ +3.6%の3万5538t
アルミ缶 +56% 5401t
【輸入】
新地金 -22.8% 7万7221t
二次合金 +2.7%の8万7742t
スクラップ -26,2%の594t
合金スクラップ +27%の8727t
【見通し】
【自動車】
12月の自動車生産が+6.7%。12月国内販売台数が前年比-12.4%
11か月振り減少 ダイハツ トヨタ問題による生産販売低迷が今後しばらく続きそう
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -4.4% 13万7054t 21カ月連続マイナス
前月に続き中国景気後退によるスマホ需要の低迷からから来月も期待薄
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
前年比 +1% 6万1151t 1カ月ぶりプラス
出荷 +1.1% 6万1095t 1か月ぶりプラス
二次合金生産は1カ月ぶりに増加したがダイハツトヨタ問題による影響から来月以降は注視
【スクラップ景況予想】
流通(一次問屋)在庫は前月に続きLME価格が2300から2200ドル台と下落傾向だった。ダイハツトヨタ問題で売れず在庫あり。
需要面に関して
ダイハツトヨタ問題や中国景気後退から需給は緩んでいる。
【LME・為替予想】
今月は以下の項目に左右される
① 米FRBの金融政策
3月のFOMCに向けてマーケットは利下げ期待が台頭してるものの米株式が最高値を更新してること パウエル議長が3月の利下げの可能性が低いことを金融市場に伝えたことから3月は金利据え置き
② 中国の景気
不動産大手の「恒大集団」に対し、1月、清算命令が出されるなど、不動産業への不透明感が増していることや上海総合指数は、先週から6営業日続けて下落し、コロナ禍で株価が暴落した2020年3月を一時下回ったことから景気後退は避けられない
これらを踏まえた今月のアルミ価格は 2100―2200ドル(セツル)との予想。
ドル円値は145円~150円(TTM)台を予測。
スクラップ購買価格に関しては ―5~10円程度と予想している。
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