太鋼集団(TISCO)2023年は大幅な赤字に陥る 純利益は前年比マイナス914.07%
中国の大手鉄鋼、ステンレスメーカーの太鋼集団はこのほど、通期業績予想を発表した。同社の2023年1~12月期業績予想は、上場企業の株主に帰属する純利益がマイナス12.50億─マイナス9.00億となり、純利益は前年同期比914.07%減となる見通し。
企業は、次の理由から上記の予測を行っている:
2023年は鋼材需給の両端で圧迫された影響で、製品価格の下落率が原料価格の下落率より大きくなり、一部のステンレス原料価格が上昇し、鋼材の収益水準が大幅に低下し、2023年は赤字となった。複雑な経営情勢に直面して、同社は「勘定経営」を継続的に深化させ、高付加価値製品の追求に力を入れ、品種構造を最適化し、製品の収益力を高めている。同時に「すべてのコストを下げることができる」という理念を堅持し、コスト削減の潜在力を掘り下げ、全面的に基準を合わせて不良品を探し、技術フローを最適化し、経済炉材のコスト削減を推進し、料金削減の強化などの措置を通じて一部の不利な要素を補った。
太鋼集団は主にステンレス鋼及びその他の鋼材、ビレット、インゴット、鉄系金属、鉄合金、金属製品の生産、販売に従事している。鉄鋼生産に必要な原資材の国内貿易や輸出入などの業務。同社の主な製品はステンレス鋼、冷間圧延シリコン鋼、炭素鋼熱間圧延コイル、列車車軸鋼、合金型鋼、軍需鋼など。同社は長期にわたり特殊鋼の発展方向を堅持し、世界ステンレス業界のリーディングカンパニーであり、ステンレス鋼を中心とする品種、品質、コスト、研究開発、省エネ、環境保護、効率、サービスなどの各指標は世界一流レベルに達し、複数の品種の市場シェアは国内第1位に達している。世界的に権威のある経済誌「富文網」が発表した2019年中国企業トップ500社ランキングで、同社は124位となり、鉄鋼企業としては6位に入った。
(趙 嘉瑋)
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