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太陽日酸 国内初、電炉製鋼用高効率カーボンインジェクター販売を開始

 日本酸素ホールディングスグループの日本産業ガス事業会社である大陽日酸株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:永田 研二)は、3月13日、電気炉製鋼プロセスで使用する高効率カーボンインジェクター「TSCi」の販売を開始した。TSCi は吹き込みカーボン量や使用電力量などを削減でき、CO2 排出量の削減に貢献する。

 

 

1. 販売の経緯

 電気炉製鋼プロセスにおいてカーボンインジェクターは溶鋼成分を調整する目的で多くの電気炉で使用されている。従来は、炉前からのパイプによる溶鋼直接吹込み方式あったが、近年では、オペレータの安全性および作業負荷低減の観点から、炉壁吹込み方式が採用されているものの、集塵ロスや炭素利用効率の低下が課題となっていた。

 

 同社ではこれを解決すべく、Tallman Technologies Inc.(カナダ)製の高効率カーボンインジェクター「TSCi」の販売を開始した。

 

2. 技術の概要

 電気炉製鋼プロセスで使用されるカーボンは、炉壁に設置された単孔ノズルを有するランスパイプにより電気炉内に吹き込まれる。しかしカーボンは吹き出し直後に減速・拡散し、集塵ロスや炭素利用効率の低下が課題となっている。

 

 この課題に対して、TSCi はカーボンを搬送するノズル(トランスポート)と、速度減衰を抑制する環状ノズル(シュラウド)の2種の空気吹き出し口により、初速マッハ2で吹き出したカーボンの減速・拡散を抑制し、高効率な溶鋼への吹き込みを実現。同技術は国内で使用される比較的粒径の大きい CDQ コークスだけでなく、今後 CN の観点から広く利用が見込まれるバイオコークスに対しても高い吹き込み能力を発揮する。

 

 TSCi は米国をはじめ海外に多くの納入実績があり、日本国内では CDQ コークスを多く用いる電気炉ユーザに対し、課題となる機器の摩耗対策を実施し、その有効性を確認した。

 

3. 導入の効果

 カーボン源として無煙炭および石油由来コークスを使用した操業においては、炉壁からの吹き込みカーボンの 20%削減、原料スクラップと共に投入するチャージカーボン 32%の削減が確認された。同ユーザにおいてはその後の操業最適化により、チャージカーボンは従来値と比較して最大 85%まで削減。また高いカーボン吹込み能力によりスラグ形成速度が向上し電力原単位 3%削減、スラグ中の酸化鉄割合 3%削減が確認された。

 

 カーボン源として国内で一般的な CDQ コークスおよび破砕石炭を用いた操業においても、吹き込みカーボンの 20%以上の削減を確認したという。

 

 

IR universe rr

 

 

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