日印自動車部品産業の競争力強化を印度大使館・JETRO推進目指す
9月最後の日に印度大使館で印度の自動車産業と日本の自動車産業の競争力強化のセミナーが印度大使館とJETRO協賛で30日夕方開催された。
現在印度はGDP7%の勢いで成長しており、更に人口でも中国を昨年抜いて、世界一となった。インドはこの先日本のGDPをも抜く勢いである。
GDPが今後も7%を超えて成長する為、GDPの印度の推進産業は、バイク、3輪、4輪車、バスなどの大型車輛の生産がその推進力を持っている。しかし実態的にはインドは主として中国や東南アジアから部品を輸入して組み立て後に再度海外へ輸出する役割を担っている。
マルチスズキの場合は、自動車産業の50%近くを生産する首位企業であり、1次部品産業は印度国内で調達しているが、2次、3次部品産業の裾野を印度に誘致する事が主要なテーマとなっており、その誘致をスズキも具体的に支援している。
印度の自動車産業への日本企業の進出
この様な背景から、印度の経済発展へ貢献し、日印両国の自動車産業と部品産業の印度進出を推進する事が日印自動車部品産業への共通の課題として、日印両政府がその推進を目指している。
その場合自動車やバイク、3輪車、バスなど組立製造の部品を含む裾野の産業育成が具体的な課題として最重要なテーマに取り上げられているのだ。このビジネスモデルは正にこれまで日本の自動車産業の競争力の源泉である事はこれまでの日本の産業界の成長モデルでもあることは自明の理である。
印度政府は、世界の製造業の中心である中国に対抗する事を目指している可能性が透けて見えてくる。世界一の人口を抱える印度が自動車産業の裾野に目を向けている事が、容易に想像される。
今から48年前に29才の若造が印度国営企業のヒンダスタン・ジンク・リミテッド社のウダイプール本社を初めて訪問した時は、その当時の印度が日本の経済を追い越す事が予想できなかった。しかし今の印度は我々の想像を超える勢いで成長している事は事実である。
来年1月に自動車部品産業のBharat Mobility EXPOが印度で開催される。自動車産業の印度拡大を目指す諸兄の積極的な印度訪問を期待したい。
(IRuniverse Katagiri)
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