BASF、IOPLY、ウェリオン 次世代全固体電池バッテリーパック開発で協力協定締結
BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)、長江デルタ物理研究センター(以下、IOPLY)および Welion New Energy Technology(ウェリオン・ニューエナジー・テクノロジー、以下ウェリオン社、本社:中国 北京)は、3月14日(BASF ジャパン公表)、軽量化、熱マネージメント、高機能性を実現する高度な材料ソリューションを基に、次世代全固体電池バッテリーパックを開発するための協力協定を締結したと発表した。
ウェリオン社の会長であり、セルと電池システムの設計を主導するホイゲン・ユ氏は、次のように述べる。
「世界的な全固体電池の大手 OEM として、近い将来、当社の設計を全固体電池自動車の実証プロジェクトに適用する予定です。」
BASF は、概略設計における非金属部品の材料開発の専門知識とリソースを提供。BASF グレーターチャイナ プレジデント兼会長の Dr. ジェフリー・ロウは、次のように述べている。
「BASF は、学術的および事業におけるパートナーの皆様とともに、中国におけるグリーントランスフォーメーションの実現に注力しています。IOPLY およびウェリオン社との今回の協力は、電気自動車技術、とりわけ全固体電池のイノベーションにおいて変革的な進展をもたらし、急速に発展する同国の新エネルギー産業への統合を深めるまたとない機会となります。」
BASF パフォーマンスマテリアルズ事業本部アジア太平洋地域のシニア・バイスプレジデントであるアンディ・ポスルスウェイトは、次のように述べている。
「今回の提携は、新エネルギー車(NEV)および全固体電池業界における材料イノベーションを推進し、IOPLY およびウェリオン社とともに持続可能なエネルギー転換のリーダーとしての地位を確立するという当社のコミットメントを戦略的に飛躍させるものです。」
BASF は、トラクションバッテリー、充電システム、バッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)、電動パワートレインなどの NEV アプリケーションをカバーする現行製品に加え、次世代全固体電池の要件を満たせるよう、製品ポートフォリオを拡充している。
IOPLY は協力協定の一環として学術的サポートを提供。IOPLY の幹部であり、中国科学院物理研究所 副所長である Dr. ジャンピン・フー氏は、次のように述べている。
「2023 年 7 月に e-モビリティとエネルギー貯蔵のための BASF-IOPLY 共同研究センター(BIRC)を設立して以来、私たちは江蘇省溧陽市に共同ラボを開設し、実りある共同研究プロジェクトを実施してきました。今回の協定によって、全固体電池パックの領域を拡大し、より安全で効率的な電池パックを実現します。」
2024 年、BASF は IOPLY とウェリオン社とともに、軽量化、熱マネージメント、安全性、サステナビリティ、機能性に関する BASF のさまざまなソリューションを駆使した全固体電池のバッテリーパックのコンセプト(※)を開発した。この全固体電池のバッテリーパックのコンセプトは、北京釣魚台で開催された China EV100 フォーラムで初めて発表されている。
(※) CHINAPLAS 2024: e-モビリティ業界向けの軽量で安全かつサステナブルなソリューションのモデル、革新的な全固体電池のバッテリーパックを発表
https://www.basf.com/jp/ja/media/news-releases/asia-pacific/2024/04/chinaplas-2024--innovative-solid-state-battery-pack-a-model-of-l
(IR universe rr)
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