環境省 廃棄物処理施設建設工事等の入札・契約の手引き改訂
環境省では平成18年7月に「廃棄物処理施設建設工事等の入札・契約の手引き」を作成し、市町村等に対し入札・契約手続きの見直し・改善の方向性を示してきたが、3月27日、一般廃棄物処理施設整備を取り巻く状況の変化を踏まえ、同手引きを改訂したと発表した。
背景
環境省では平成18年7月に「廃棄物処理施設建設工事等の入札・契約の手引き」を公表し、市町村等が廃棄物処理施設建設工事に係る入札・契約手続きを行う際の留意点を示してきた。
市町村等が行う一般廃棄物処理施設の整備については、近年の建設費の高騰や専門的な知識を有した人材の不足などの様々な課題に直面している。そのような現況においても、適切に一般廃棄物処理施設の整備を行うことは、持続可能な適正処理の確保に繋がる。
こうした状況を踏まえ、近年の社会情勢や最新の契約方式などに対応する観点を盛り込み、品質・経済性の面で優れた廃棄物処理施設整備事業が実施されるよう同手引きの改訂を行った。
主な改訂の内容・ポイント
(1)事業者選定方法に関する内容の充実
近年の廃棄物処理施設建設工事の事業者選定方式は、総合評価落札方式が約8割を占めるなど、手引き策定時に主流であった最低価格落札方式から大きく変化している。これを踏まえ、総合評価落札方式による事業者選定手続きの流れや留意事項を整理し追記した。また、公募型プロポーザル方式など多様な事業者選定方式についても内容を拡充している。
(2)コスト削減に資する対策を記載
原材料やエネルギー価格の上昇に伴い、廃棄物処理施設整備事業においても労務単価や資材単価の高騰が進み、施設整備にかかるトータルコスト削減が課題となっている。これを踏まえ、新たな予定価格積算手法の追記、物価変動時のスライド条項の追記、予期せぬ事態に対する官民のリスク分担の例示などを盛り込んだ。
(3)延命化工事に関する留意事項を記載
廃棄物処理施設の老朽化が進み、基幹的設備改良事業や先進的設備導入事業などの延命化事業の増加が見込まれる。これを踏まえ、延命化事業における契約の留意点を整理し、新たに記載した。
(4)DBO方式の留意事項を記載
民間事業者のノウハウを活用する手法として、設計、建設、維持管理・運営を一括して行うDBO方式が広く採用されている。このため、DBO方式の標準的な流れや留意事項を整理し、新たに記載した。
添付資料
(IR universe rr)
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