加Li-Cycleが経営破綻 身売り意向発表から2週間、EV電池の回収・再利用目指すも
カナダの電池資源回収Li-Cycleは5月14日、ビジネスワイヤで、「カナダと米国で債権者保護を申請した」と発表した。事実上の経営破綻となる。同社は5月1日に「身売り先を探している」と発表したばかりで、わずか2週間での破綻となった。
プレスリリース:Li-Cycle - Li-Cycle Obtains Creditor Protection Under CCAA and Chapter 15
発表によると、Li-Cycleはカナダのオンタリオ州の裁判所から、会社債権者整理法(CCAA)の該当資格を取得した。また、米子会社は米国の破産法に基づき、CCAAを外国手続きとして処理し始めた。
同社は将来見通しとして、スイスとドイツの施設は継続するものの、欧州の他の地域やアジアでの事業は縮小する可能性が高いとした。身売り先探しは継続する。
■米政府からの融資が返せず
Li-Cycleは2016年創立のリチウムイオン電池の回収会社。電気自動車(EV)向け車載電池の需要拡大を見込み、イタリアでの工場建設など事業拡大に取り組んだが、各地での規制などにも直面しリストラを余儀なくされるなど、うまくいっていなかった。
2025年に入ってからは、米国エネルギー省(DOE)からの融資の債務不履行(デフォルト)に直面した。返済資金が調達できず社債の価値が失われる事態となったため、5月1日に身売りの意向を発表していた。
プレスリリース:Li-Cycle Undertaking Process to Seek Buyers for its Business or Assets - Li-Cycle
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■支援者グレンコアも保有資産を処分
Li-Cycleをめぐっては、スイス資源大手のグレンコアが資金援助の上で無担保債券を所有している。今回の破綻に伴い、グレンコアは保有しているLi-Cycleの株式と資産約4000万ドル相当について、クレジット入札を行った。
(IR Universe Kure)
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