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米ノビオン、GMにレアアース磁石を提供 中国輸出規制で自動車供給網が再構築

2025/08/07 17:21
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 米国唯一のレアアース磁石メーカーであるノビオン・マグネティクス(Noveon Magnetics)は8月6日、自社ホームページ上で、「米自動車のゼネラル・モーターズ(GM)との間で、レアアース磁石の供給契約を結んだ」と発表した。中国によるレアアース輸出制限が続く中、世界の自動車メーカーの間ではサプライチェーン(供給網)を再構築する動きが広がる。

 

 

プレスリリース: EcoFlux: Securing a Sustainable Future - Noveon Magnetics — Noveon Magnetics

 

  発表によると、契約期間は複数年にわたり、既に7月から納品を始めた。GMのフルサイズSUVとトラックの生産に向けて、レアアース磁石を提供する。

 

 ノビオンは米国唯一の焼結型ネオジム・鉄・ボロン(NdFeB)磁石の事業メーカー。米国内での垂直統合生産システムを有し、米国内だけでの生産が可能だ。

 GMは7月、使用済みEVバッテリーのエネルギー貯蔵システムへの応用について、米バッテリーリサイクル企業のレッドウッド・マテリアルズと協力すると発表したばかり。2025年内には、韓国電池大手のLGエナジー・ソリューションと合弁でテネシー州に建設中のリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池セル工場が稼働を予定する。磁石向けレアアースは中国が輸出を再開したとも伝わるが、いつ武器として利用されかねないとの不安が根強く、企業は中国依存からの脱却を急ぐ。トランプ制限の米国会期の掛け声も加わり、サプライチェーンを練り直す動きが鮮明化している。

 

関連記事:米GM、レッドウッドとEV電力応用で協業 韓国LGともLFPセルを生産へ | MIRU

 

(IR Universe Kure)

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