日産自動車は2025年度までに欧州と米国に車載電池をリサイクルする工場を1カ所ずつ新設する、と日経新聞が16日に報じた。リサイクルした電池材料で車載用電池を生産し、再びEVに搭載する。また、電池は小型の蓄電池にも作り替え、家庭向けに販売を目指すとのこと。
この電池リサイクルオペレーションは住友商事と共同出資する子会社のフォーアールエナジーと行う。現在、福島県浪江町にフォーアールエナジーの拠点があり、ここで廃車から取り出した電池を加工している。
海外での電池のリサイクル拠点は初めてとなる。EVの販売が世界で拡大することを見込み、処理能力を拡充する。22年度には欧州、25年度には米国にそれぞれ新たな工場をつくる。欧州の具体的な国など、投資の詳細は今後詰める、とのこと。
電池の劣化度合いに応じてリユース用、工場設備の非常電源向けなどに組み直していく。またリサイクル、リユース電池は一般消費者に販売する事業も20年代半ばまでに始める計画。
日産は11月末に発表した長期の成長戦略で、30年度までに、世界で販売する新車のうちEVとハイブリッド車(HV)を合わせた電動車の比率を5割以上にする目標を掲げており、同時に電池のリユース、リサイクル事業も拡充していく。
こうした日産の取り組みは22年1月14日の弊社主催のバッテリーサミットでも講演が予定されている。
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(IRUNIVERSE/MIRUcom)