米General Motors(GM)は11日、同社のベンチャーキャピタルであるGM Venturesが、米Energy Exploration Technologies(以下:EnergyX)に対する50mUS$の資金調達を主導し、EnergyXのリチウム直接抽出(DLE)技術と精製技術を開発する戦略的契約を締結したと発表した。EnergyXのDLE技術を用いてかん水から生産されるリチウムは、電気自動車(EV)用バッテリーのアノード材に使用できる可能性がある。
今回締結された協力関係には以下3つの施策が含まれている:
(1)EnergyXの先進的なDLE技術と精製技術の商業化を支援する、技術開発プログラム
(2)EnergyXが契約する北米及び南米の鉱山企業から供給されるリチウムに関し、GMがEV生産用リチウムのオフテイク権を獲得できる権利
(3)EnergyXの技術を利用し、GM社のサプライチェーンの機会を広げるため、北米及び南米のリチウム生産プロジェクトに対する追加的な戦略的資金調達
EnergyX社は、2022年に南米のリチウム・トライアングルにおいて初のフィールド・パイロット施設の建設及び試運転を行った。かん水からのリチウム回収率は、現在の業界標準は30~40%だが、同社のDLE技術と精製技術であるLiTAS™技術を使用したフィールドでの実験において94%を達成している。
(IRuniverse G・Mochizuki)