米バッテリーリサイクル企業のレッドウッド・マテリアルズは9月19日、自社ホームページ上で、「欧州のリチウムイオンバッテリーのリサイクル企業であるリダックス・リサイクルGMBHを買収する」と発表した。買収時期や買収金額などは発表していない。米欧間の供給網(サプライチェーン)構築を通じ、コスト削減と脱炭素化への貢献を目指す。
レッドウッドの発表によると、リダックスはドイツ北部の大型港であるブレーマーハーフェン港近くに、1万トン程度のリチウムイオン電池と化学物質を処理・リサイクルできる工場を所有している。従業員には化学エンジニア、冶金学者、材料科学者など約70人の技術者を含む。ヨーロッパ全土から電気自動車(EV)や電動自転車のバッテリー、固定ストレージシステム、携帯電話、ラップトップ、電動ドリルなどを集め、95%を超える回収率でコバルト、リチウム、ニッケル、マンガンを抽出できるという。
レッドウッドは米ネバダ州カーソン市に本拠を置くバッテリーリサイクル企業。2022年秋に、パナソニックエナジーとEV用リチウムイオン電池の正極材と銅箔の調達で契約したことで知られる。米フォードともかねて提携関係にある。レッドウッド側は今回の買収を通じ、欧州での販路を拡大したい考えだ。
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