欧州連合(EU)の欧州議会は11月13日、同議会と加盟国が、重要鉱物資源の中国依存リスク低減を目指すとされる「欧州重要原材料法案」について、暫定合意したと発表した。早ければ2024年にも同法案が法制化される道筋が整ったことになる。
法案は、欧州委員会が2023年3月に提案した。
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ロイター通信の11月14日の報道によると、今回の合意では重要鉱物リストにアルミニウムと人造黒鉛が追加される。人造黒鉛が入ったのは、中国が12月から黒鉛の輸出規制を強化することを受けたもようだ。
また、今回の合意で、EUのリサイクル比率の目標を最低25%に引き上げた。またリサイクル目標を年間消費量でなく年間の廃棄物収集量と連動して定めるとする法案を、欧州委員会が2027年に提示することも決まったという。
■原材料確保の青写真
次の段階としては、12月7日にEUのエネルギー委員会で法案が採決される。欧州議会議員のニコラ・ビール氏は発表資料中で「この協定は、欧州における原材料の安全かつ持続可能な供給のための産業政策の青写真だ」と述べた。
プレスリリース(欧州議会、英語):Critical raw materials: deal on securing the EU's supply and sovereignty | News | European Parliament (europa.eu)
(IR Universe Kure)