ブラジルの資源大手ヴァ―レのインドネシア事業部であるPTヴァ―レ・インドネシア(PTVI)は11月17日、自社ホームページ上で、「大株主であるカナダのヴァ―レ・トロントと住友金属鉱山が持ち株比率の引き下げに同意した」と発表した。インドネシアでの外資の持ち株規制に伴う措置。
住友金属鉱山側は11月21日時点ではこの件に関し特段の発表をしていない。PTVIはヴァ―レとインドネシア政府が共同運営するニッケル採掘企業。持ち株比率は外資であるヴァ―レ・トロントが43%、住友金属鉱山が15%である一方、インドネシア側であるPTインドネシア・アサハン・アルミニウムが20%。
今回の持ち株引き下げにより、外資側はPTVIの発行済み株式のうち14%をインドネシア側に売却する。グローバル・データなど外電の11月20日の報道によると、結果として、持ち株比率はヴァ―レ・トロントが33.9%、住友金属鉱山が11.5%にそれぞれ低下する一方、PTインドネシア・アサハン・アルミニウムは34%に上昇する。
インドネシアでは外資企業に対し、一定期間の創業後は持ち株の51%を同国の投資家に売却することを義務付けている。PTVIのインドネシアでの操業認可は2025年に期限を迎えるためヴァ―レは延長を申し出ており、インドネシア政府は延長の条件として、PTVIの外資の持ち株比率引き下げを要求していた。
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(IR Universe Kure)