3月8日、株式会社MOL PLUS(代表:阪本拓也、本社:東京都港区、以下「MOL PLUS」)は、レアメタルの回収・リサイクルを中心に事業を展開する株式会社エマルションフローテクノロジーズ(代表取締役:鈴木裕士、本社:茨城県那珂郡東海村、以下「EFT」)への出資を決定しましたと発表した。このMOL社含めて、EFTは既存投資家6社に新規投資家7社を迎えた計13社を割当先とする第三者割当増資を実施するとともに、⽇本政策⾦融公庫からの3億円の融資により、シリーズBラウンドにて合計13.5億円を調達した。
以下はEFTのリリース
このたび当社は、Value Chain Innovation Fund(運営者:Spiral Innovation Partners株式会社)をリード投資家として、既存投資家6社に新規投資家7社を迎えた計13社を割当先とする第三者割当増資を実施するとともに、⽇本政策⾦融公庫からの3億円の融資により、シリーズBラウンドにて合計13.5億円を調達いたしました。これにより、2021年4⽉のEFT創業以来、同年に実施したシードラウンド、2022年に実施したシリーズAラウンド、さらにNEDO助成⾦や⽇本政策⾦融公庫からの融資などを合わせて累計調達額は約20億円に達しました。 EFTは、今回の調達資⾦をもとにリチウムイオン電池のレアメタルリサイクルのための商業プラントの開発を加速するとともに、エマルションフローを普及するためのトータルサポート事業とグローバル展開の強化に取り組んで参ります。
■シリーズBラウンドの第三者割当増資引受先
Valuechain Innovation Fund投資事業有限責任組合(運営者:Spiral Innovation Partners株式会社)
本⽥技研⼯業株式会社
リアルテックファンド4号投資事業有限責任組合
SMBCベンチャーキャピタル7号投資事業有限責任組合
三菱UFJキャピタル8号投資事業有限責任組合
ニッセイ・キャピタルサステナビリティ課題解決ファンド1号投資事業有限責任組合
株式会社MOL PLUS
静岡キャピタル9号投資事業有限責任組合
みずほ成⻑⽀援第5号投資事業有限責任組合
未来創造投資事業有限責任組合
NCBベンチャー投資事業有限責任組合
OCP2号投資事業有限責任組合
KDDI Green Partners投資事業有限責任組合(運営者:SBIインベストメント株式会社)
以下はMOL社のリリースより
レアメタルはリチウムイオン電池に用いられるなど、様々なものが電化される未来社会を支える重要な素材だが、供給不足の危機に晒されている。
EFTは、高い生産性、低コスト且つ環境に配慮した方法で高純度なレアメタルを溶媒抽出できる技術「エマルションフロー(※1)」により、従来では大規模集約型でしか実現できなかったリチウムイオン電池に含まれるレアメタルの回収および再利用を、小規模分散型で市場が立ち上がる前の早期段階で社会実装する事を可能する。さらに、EFTでは同技術を工場排水の浄化など環境汚染物質の分離回収に活用することも検討している。
MOL PLUSは、EFTの取り組みがレアメタル資源の採掘に伴う資源不足という社会課題解決に大きく寄与することに期待し、今回の資金調達に参画、資源のサーキュラーエコノミーをEFTと共に実現すべく、特に東南アジア・インドにおけるサプライチェーン構築をEFTおよび連携パートナー企業と協調し構築していく。
(※1) エマルションフロー技術について
エマルションフローは原子力機構で生まれた溶媒抽出法の一つであり、液相どうしを「混ぜる」「置く」「分離する」の3工程を必要とする従来の溶媒抽出技術ミキサーセトラーに対して、単純な送液と撹拌のみで理想的な溶媒抽出を可能とする革新的手法。ミキサーセトラーに比べて高効率なエマルションフローは溶媒抽出プラントの小型化を実現し、低コストで高純度レアメタルの精製を可能にする。
(IR universe rr)