JX金属は原料の100%リサイクル化を実現した高機能伸銅品の販売を始める。第一段はチタン銅合金とコルソン合金の条や箔になる。100%リサイクル電気銅の普及に向けた取り組みとして1月にスタートさせた「Cu again(シーユーアゲイン)」プロジェクトの対象を様々な銅製品に広げ、その資源循環を促進する狙いだ。
販売を始める製品は、同社のグループ企業と連携し集荷したリサイクル原料を、独自開発の不純物分離、不純物混入抑制技術を活用して、高機能伸銅品として再生したものになる。第三者機関の UL Solutions社より、原料が100%リサイクルであるとの検証(UL2809)を受けており、信頼性を確保しているという。
同社のチタン銅合金やコルソン合金は、スマートフォンに内蔵されるカメラユニットや、最先端の通信機器、EV内部のコネクタなどに用いられている。また、生成AIデータセンタ内部で高い信頼性が求められるコネクタ材料としての需要も急増しているという。
今後環境に配慮した先端素材を必要とする幅広い分野の顧客に、これら製品の提案を進め、併せてラインナップも拡充する方針だ。
(IRuniverse G・Mochizuki)