独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は7月22日、ホームページ上で、「住友商事とともにオーストラリアでの蛍石探鉱事業へ参画する」と発表した。開発後には、最大で年間14万トンの化学品向けの蛍石精鉱の生産が期待できる。
プレスリリース:豪州・蛍石探鉱案件への出資参画について ―サプライチェーンの強靭化・多角化に寄与― : ニュースリリース | 独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構[JOGMEC]
参画するのは豪州北部のスピーワー(Speewah)鉱山での蛍石採掘事業。JOGMECと住友商事が共同出資する特定目的会社の日本蛍石を通じ、豪タイヴァン・リミテッド(Tivan Limited)傘下の鉱山運営会社フローライト(Fluorite)に出資する。出資額は1100万豪ドル(約11億円)。日本蛍石への出資は住友商事と折半出資で、住友側が51%、JOGMECが49%。今回の出資に伴い、住友側はスピーワー鉱山開発後の生産物の最大15%を引き取る権利を得る。その後、出資を拡大すれば、生産物の獲得権を最大100%まで引き上げることも可能になる。
(出所:JOGMEC発表資料)
住友商事は5月にタイヴァンとの合弁設立を発表していた。
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蛍石は冷媒や半導体製造に欠かせないフッ酸の原料。日本はフッ酸を主に韓国向けに輸出している。今回の取り組みを通じ、日本としては原材料となる蛍石の安定的な取得を目指したい考えだ。
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(IR Universe Kure)