9月15日、大和工業と米国大手電炉メーカのNucorとのJVであるNucor-Yamato Steel Company(NYS)が形鋼の建値を35ドル/トン引き上げた。
25年に入りNYSは、3月19日に35ドル/トン、4月14日に25ドル/トン、7月14日に40ドル/トン値上げをしており、今回で累計170ドル/トンの値上げとなる。背景には米国内の形鋼需要は堅調で、生産能力の増強計画もない。さらに、トランプ関税の影響で輸入抑制があるため。また、米国内の鉄屑市況は25年6月以降低位安置しており、足元のスプレッドは拡大することになる。
なお、東京製鐵は16日に10月のH形鋼の販売価格を、国内需要の低迷に加え、輸入圧力の影響から5ヵ月ぶりに値下げを行っており、米国と状況が異なる。
関連記事
⇒「東京製鐵 2025年10月契約売出 形鋼やU形鋼矢板を5カ月ぶりに1万2000円値下げ」
(IRuniverse 井上 康)