
予想レンジ
LMEセツル 9500-10500ドル →
建値 142万-162万円 →
為替 145~150円 (1か月間TTM) →
■国際概況
中国景気の減速懸念が依然強く、実需の持続性に不透明感や米雇用統計の強さ → ドル高要因→ 銅相場の下押し圧力やなどの下落要因もあったがチリやペルーの一部鉱山での供給障害(労使交渉・メンテナンス・天候要因)米国FRBによる利下げ観測 → ドル安進行 → コモディティ価格を押し上げを好感しUP
月末日10233ドルで終えた
■前月の経済指標
◆月間のドル/円レート (TTS)
148.28 → 150.79(円)

出典 MIRU
【国内指標】
【自動車生産】
生産動態統計によると8月の自動車生産台数は前年比∔0.9%の51万7699台
輸出は前年同月比∔1.2%の28万160台
| 6月 | 7月 | 8月 |
生産台数 | 69万433台 | 70万5101台 | 51万7699台 |
前年比 | +5.2% | -7.8% | +0.9% |
【自動車販売】
日本自動車販売協会連合会によると9月の自動車販売台数(軽除く)は前年比-3.3%の26万5391台
7月 | 8月 | 9月 | |
販売台数 | 25万2196台 | 18万6594台 | 26万5391台 |
前年比 | -4.2% | -10.6% | -3.3% |
自動車生産台数

出典 生産動態統計
自動車販売台数推移
出典 日本自動車販売協会連合会
【住宅着工戸数】
8月の新設住宅着工は,持家,貸家,分譲住宅が減少したため,全体で前年同月比9.8%の減少となった。また,季節調整済年率換算値では前月比0.1%の減少となった。
【伸銅品生産】
2025年8月の伸銅品生産動向(速報値)」によれば、4万5,660トン、前年同月比4.6%増加した。3か月連続のプラスとなった。

出典 日本伸銅協会
【日本電線工業会発の出荷速報(推定)】
出荷量:40400トン(銅量ベース)
前年同月比:-4.3%
再びマイナス

出典 日本電線工業会
◆貿易関連指標
【輸出】
電気銅 -7.3% 6万4300t
スクラップ +80.7% 3万6816t
輸出 | 6月 | 7月 | 8月 |
電気銅 | 5万2993t | 5万3510t | 6万4300t |
前年比 | -19.7% | -9.9% | -7.3% |
スクラップ | 3万3223t | 4万254t | 3万6816t |
前年比 | ∔24.8% | -51.3% | +80.7% |
輸出推移

【輸入】
電気銅 +130.9% 217t
スクラップ +41.7% 2万8504t
輸入 | 6月 | 7月 | 8月 |
電気銅 | 27t | 487t | 217t |
前年比 | -88.2% | +50.8% | +130.9% |
スクラップ | 3万4079t | 3万1369t | 2万8504t |
前年比 | +79.1% | +26.2% | +41.7% |
輸入推移

出典 財務省 貿易統計
■国内概況まとめ
【自動車生産】
生産動態統計によると、7月の自動車生産台数は70万5,101台で前年同月比-7.8%と減少。輸出も34万54台と同-5.5%となり、国内外ともに減産傾向が続いた。
【自動車販売】
日本自動車販売協会連合会の発表によれば、8月の国内販売台数(軽除く)は18万6,594台と前年同月比-10.6%。需要回復の遅れが鮮明となった。
【住宅着工】
7月の新設住宅着工は持家・貸家・分譲住宅がいずれも減少し、全体で前年同月比-9.7%。ただし、季節調整済み年率換算値では前月比+9.9%と回復の兆しが見られる。
【伸銅品生産】
7月の伸銅品生産は5万8,750トンで前年同月比+1.3%と2か月連続の増加。2023年3月以来の高水準となった。需要先では、自動車向けコネクタやAI関連の半導体向けが堅調。車載向け半導体も中国市場の回復が支えとなっている。エアコン向けも猛暑で増産が進む一方、海外製品の輸入増加も見られる。住宅着工は低迷が続く。トランプ政権による関税の影響は限定的で、米国向け輸出には品目ごとに増減の差がある。
【電線】
7月の電線出荷量(銅ベース)は5万1,300トンで前年同月比-1%。再びマイナスに転じた。
【輸出入動向】
電気銅輸出:5万3,510トン(-9.9%)
銅スクラップ輸出:4万254トン(-51.3%)
電気銅輸入:487トン(+50.8%)
銅スクラップ輸入:3万1,369トン(+26.2%)
輸出は電気銅・スクラップともに減少幅が大きく、特にスクラップは半減した。一方で輸入は電気銅・スクラップともに増加基調にある。
【見通し】
【自動車】
8月の自動車生産が+0.9%。9月国内販売台数が前年比-3.3%
販売台数
前年同月比:わずかなマイナス~横ばい圏
8月の落ち込み実績もあるため、9月も前年を大幅に上回る可能性は低く、むしろ前年割れの継続が現実的
生産台数
前月比:プラス転換の可能性(反動回復)
7月の輸出駆け込み対応の反動減を経て、8月–9月にかけて生産は持ち直す可能性がある。
【伸銅品生産】
2025年8月の伸銅品生産動向(速報値)」によれば、4万5,660トン、前年同月比4.6%増加した。3か月連続のプラスとなった。
9月の生産見通し 56,000トン前後
上期後半の回復傾向を反映した年平均に近い水準と想定。
【電線】
出荷量:40400トン(銅量ベース)
前年同月比:-4.3%
再びマイナス
10月の銅電線生産は 4.5 万〜5.5 万トン 程度と予想
【スクラップ景況予想】
需給バランス:ややタイト方向、または均衡に近づく傾向。供給制約が強まればタイト化が加速。
【LME・為替予想】
●LME予想
鉱山事故・操業停止・物流断などの突発要因(特にグラスバーグ事故の影響が長引くケースなどを警戒。
これらを踏まえた今月の銅価格は 9500-10500ドル(セツル)との予想。
●為替予想 145円~150円
米ドルの下押し傾向(利下げ)と、円の上昇ポテンシャル(BOJの引き締め示唆など)の組み合わせで、ドル円の上昇余地は限定され、むしろ下振れリスクが意識される展開になる可能性が高い
銅建値に関しては142万-162万円程度と予測。