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ベイシア他 道路舗装燃料「BAF」航空燃料「SAF」製造で使用済み食用油の回収・リサイクル開始

2025/10/08 17:36 FREE
ベイシア他 道路舗装燃料「BAF」航空燃料「SAF」製造で使用済み食用油の回収・リサイクル開始

 ベイシア(代表取締役社長:相木 孝仁)、吉川油脂(代表取締役:吉川 千福)、および田中鉄工(代表取締役CEO:村田 満和)は、10月8日、家庭で発生した廃食用油の回収・リサイクル事業を2025年10月10日より共同で開始すると発表した。

 

 同事業では、ベイシアの群馬県前橋市内の店舗において回収した廃食用油をリサイクルし、将来的には回収店舗の拡大に加え、持続可能な道路舗装燃料(Biomass Asphaltplant Fuel以下「BAF」)、及び航空燃料(Sustainable Aviation Fuel 以下「SAF」)に活用することも視野に入れている。

 

 現在、日本全国では年間約10万トンの使用済みの家庭系廃食用油が発生している一方、そのほとんどが可燃ごみ等として廃棄されている。この廃食用油は、バイオ燃料やインク溶剤、石鹸等の原料として活用でき、回収・リサイクルを通じて、脱炭素・循環型社会の実現に貢献する。

 

 今回、まずは群馬県前橋市内にあるベイシア7店舗において、ご家庭から出る廃食用油をリターナブルボトルまたは使用済み容器(ペットボトル等)により回収。回収した廃食用油は、リサイクルを行う吉川油脂にて精製、前橋市内のアスファルトプラントで合材製造における重油代替燃料に使用し、前橋市と周辺の道路舗装への利活用や、ENEOS株式会社(代表取締役社長:山口 敦治)が事業化を進めるSAFの製造プラント(和歌山製油所・40万KL/年)で原料として使用する予定。

 

 これまでベイシアでは、プラスチック容器のリサイクルやペットボトルの回収、レジ袋の削減などを通じて、リデュース・リユース・リサイクルの取り組みを進めてきた。この取り組みにおいても、全国に展開する店舗を有効な回収拠点と考え、今後は窓口となる店舗を拡大していくとともに、地域のユーザーの協力を仰ぎながら、廃食用油のリサイクルによるBAF・SAFの普及に貢献していく。

 

 吉川油脂は、あらゆる生活及び経済活動の場面で使用された廃食用油を回収し、一滴も無駄にすることなく、新たな「資源」としてリサイクルしています。回収した廃食用油は、充実した設備と技術によって精製・リサイクルし、飼料用・工業用・燃料用の原料として高品質な再生油を提供することで「循環型社会の構築」に貢献している。

 

 田中鉄工は、アスファルトプラントメーカーとして「道路舗装業界のカーボンニュートラル達成」を経営方針に掲げている。

 

 今回、前橋市において家庭から発生する廃食用油を、アスファルト合材製造過程におけるバイオマス燃料として利活用する取り組みを開始する。同プロジェクトは、前橋市のゼロカーボンシティ実現に貢献するとともに、市内で回収された廃食用油を道路や歩道へ“地産地消エネルギー”として還元することで、循環型社会の構築を目指すもの。

 

 さらに、この取り組みにより、資源ごみの削減、化石燃料使用量の低減、SOx排出の抑制、下水道や環境への負荷軽減、資源の有効活用など、地域全体に広がる環境価値を創出する。前橋市における同モデルは、地域に根差したローカルSDGsの実現に向けた先進事例となることが期待できる。


(IR universe rr)

 

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