2025年10月第2週の中国のニッケル銑鉄とニッケル鉱石価格は動きが鈍い。中国が10月8日までの国慶節・中秋節の連休から明けたばかりで、積極的に買いを入れる機運は乏しい。ただ、連休前のムードも需給ともに動きが少なく、膠着感のある展開となっている。
■銑鉄いったん様子見、鉱石は6月から横ばい
過去3ヶ月間のニッケル銑鉄価格の推移(NPI content 10-15% China)(RMB/Nickel/MTU)
中国のニッケル銑鉄価格は9月18日に高値RMB965/MTUと6月中旬以来の高値に戻した。7月17日-8月6日までの直近安値(RMB920を底に値を戻す動きが続いている。ただ、その後は動きがなくいったん様子見の展開だ。
上海有色網(SMM)は10月9日のレポートで、「インドネシアの生産ライセンス制度が混乱する中、先回りしてニッケルを確保しようというムードもあり、連休後は需要の拡大が期待できる」と予測した。
過去3ヶ月間のニッケル鉱石価格の推移(1.8min CIF China)($/ton)
中国のニッケル鉱石価格は6月19日に付けた仲値$77/tonから横ばい。水準としては2024年1月以来の高値水準となる。
■精錬も小動き
過去3か月間のLME($/ton)とSHFE(RMB/ton)のニッケル価格の推移
精錬ニッケル価格も大きな動きは目立たない。ロンドン金属取引所(LME)のニッケル価格は10月9日に現物$1万5325/tonを付けた。10月1日に$1万5000を割り込む場面があったが、9月半ばからは総じて$1万5000台前半の小幅なレンジでの値動きが続く。
上海先物取引所(SHFE)のニッケル価格は10月9日に現物RMB12万3129/tonを付けた。こちらもRMB12万2000を挟む水準で小動きが続いている。
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10月8日
住友金属鉱山は2025-2026年のニッケル市場について、2025年が26万3000トン、2026年が25万6000トンのそれぞれ供給過剰と予測した。2024年は17万3000トンの供給過剰だった。鉄鋼新聞やロイターが10月8日に伝えた。
9月25日
日本鉱業協会は9月25日に開いた定例会見で、ニッケル市況について「インドネシア産中間原料由来の中国でのClass1ニッケルなどの供給増に対して、需要の伸びが限定的であり、余剰となったニッケル地金のLME倉庫への持ち込みが継続しており、相場は上値を抑えられている。今後も同様の傾向が継続する可能性があり、足元と同水準での相場展開が想定される」とした。
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9月24日
独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は9月24日、ホームページ上で、「カナダ探鉱ジュニア企業のFPX(本社:バンクーバー)と、加ニューファンドランド・ラブラドール州アドボケイト地域のアワルワ鉱で、ニッケル共同探鉱を開始する」と発表した。両社は7月に共同開発について合意していた。
プレスリリース:カナダでのニッケル共同探鉱事業を開始 ―電池材料向け低炭素ニッケル資源の供給を目指す― : ニュースリリース | 独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構[JOGMEC]
9月15日
インドネシアの現地紙コンタンは9月15日、同国のエネルギー鉱物資源省(ESDM)が、「資源大手アネカ・タンバン(アンタム)の傘下企業がパプア州ラジャアンパット諸島でニッケル採掘を始めた」と明かしたと伝えた。この地域は世界的ダイビングスポット。
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9月8日
インド天然資源のヴェダンタは9月8日、自社ホームページ上で、「アルミニウム、亜鉛、ニッケル、銅、フェロクロムなどの電気自動車(EV)向け金属の生産強化に1250億ルピー(約2000億円)を投じる」と発表した。
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(IR Universe Kure)