2025年10月14日~10月19日のバッテリー業界では、宇宙や人材育成など未来を見据えた話題が目立った。「バッテリー先進人材普及ネットワーク(BATON)」が発足。出光興産は太陽電池を宇宙向けに提供する。トヨタの箱根駅伝向け電気自動車(EV)の話題も視線を来年に向けた。一方、車載電池はGMの不調などさえない話題が続いた。
<国内>
●トヨタ、来年の箱根駅伝にEVやFCVを投入へ・報道
トヨタ自動車は、2026年1月に開催される箱根駅伝の運営のために提供する車両の半数弱を、EVや水素を利用する燃料電池車(FCV)にすると明らかにした。読売新聞などが10月18日に伝えた。
●出光興産、JAXA輸送機に太陽電池
出光興産は10月17日、自社ホームページ上で、「宇宙航空研究開発機構(JAXA)が21日に打ち上げる予定の輸送機に太陽電池を取り付ける」と発表した。宇宙ステーションに物資を運ぶJAXAの「HTV-X1」に2センチメートル四方の太陽電池を2枚、取り付ける。銅やガリウムなどの化合物でつくった「CIGS太陽電池」と呼ぶもので、宇宙空間の放射線や温度の変化に強い特長を持つ。
(出所:出光興産発表資料)
プレスリリース:251017.pdf
●在原環境プラント、神戸市などにリチウムイオン電池用ごみ箱設置へ
荏原製作所のグループ会社である荏原環境プラントは10月16日、自社ホームページ上で、「環境省が実施する家庭から出る使用済みリチウムイオン電池回収に関する実証事業へ協力する」と発表した。専用のIoT収集ボックスを提供し、神戸市(兵庫県)と守谷市(茨城県)内のコンビニエンスストアに設置する。
(出所:在原環境プラントのプレスリリース)
プレスリリース:環境省の使用済みリチウムイオン電池回収に関する実証事業に協力してまいります | 2025 | 荏原環境プラント
●東芝、ヤマハの電動船にリチウムイオン電池パック
東芝は10月16日、自社ホームページ上で、「リチウムイオン電池の産業用パックを製品化する」と発表した。10月からクルーズ体験が行われる、ヤマハ発動機の電動船「e-Float Terrace」に搭載する。
プレスリリース:環境性が高く、船舶、建設機械など幅広い用途で使用可能なリチウムイオン電池「SCiB™ 24V車載・産業用パック」を製品化 | ニュース | 東芝
●「バッテリー先進人材普及ネットワーク(BATON)」が発足 早大など参画
経済産業省は10月16日、蓄電池の製造能力確保に必要な蓄電池に係る人材の育成・確保を図る「バッテリー先進人材普及ネットワーク(BATON)」を14日に設立したと発表した。
関連記事:経産省、バッテリー先進人材普及ネットワーク(BATON)を設立
BATONには早稲田大学などが参画する。同大は10月14日、一般社団法人電池サプライチェーン協議会(BASC)と連携し、2025年に協力講座「電池工学概論」を開講したと発表した。
プレスリリース:電池人材育成の普及に、早稲田大学が参画 – 早稲田大学 カーボンニュートラル社会研究教育センター(WCANS)
●TDK、ルネサスのセンサシステムに部品提供 展示会で発表
TDK(本社:東京・中央)は10月13日、自社ホームページ上で、「同社製品を組み合わせたルネサスエレクトロニクス製のセンサシステムを、テクノロジー関連の展示会「CEATEC AWARD 2025」で展示する」と発表した。CEATEC AWARD 2025は10月14-17日に幕張メッセ(千葉県幕張市)で開催された。
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<海外>
●米GM電池事業縮小で余波 ヴァ―レがニッケル工場の建設取りやめ
米ゼネラルモーターズ(GM)の電池事業の縮小による影響が各所に及び始めている。英語資源メディアのMining.comは10月16日、ブラジル資源のヴァ―レが顧客だったGMの方針転換を受けて、カナダで計画していたニッケル硫酸工場の建設を取りやめると伝えた。
関連記事:Vale、ケベック州で計画していたニッケル硫酸施設を中止
GMは10月10日、「HYDROTEC」ブランドで進めていた次世代の車載水素燃料電池の開発を中止すると発表していた。
プレスリリース:GM ends next-generation hydrogen fuel cell development program
●仏ルノー、全EVをLFPに 26年から、三元系から切り替え・報道
フランス自動車大手のルノーが2026年から電気自動車(EV)の全車種で、現在の三元系電池から切り替え、リン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池を採用する方針を明らかにした。日本経済新聞が10月15日に伝えた。
(IR Universe Kure)