9月工作機械受注1391億円(11.0%増)と3ヶ月連続同月比増、25年度月次最高額

外需13.9%増955.0億円と12カ月連続同月比増も6カ月連続1000億円割れ
外需は955.01億円(同月比13.9%増、前月比8.2%増)と12カ月連続同月比増となった。前月比で6ヶ月ぶりに増加に転じ900億円超に復帰も、6ヶ月連続1000億円割れと力強さはない。主要4業種では一般機械を除き同月比増加、前月比では自動車、航空・造船・輸送用機械が増加した。一般機械は274.8億円(同月比4.2%減、前月比4.2%減)と2ヶ月連続300億円割れも25年月次平均並み。自動車は256.1億円(同月比23.7%増、前月比22.7%増)と同月比8ヶ月連続増加、前月比でも2ヶ月連続増加し、4ヶ月ぶりに250億円超えとなった。電気・精密は114.3億円(同月比0.9%増、前月比17.3%減)と5ヶ月ぶりに120億円割れに。航空・造船・輸送機械は92.7億円(同月比11.9%増、前月比27.1%増)と、同月比、前月比ともに増加も3ヶ月連続100億円割れ。
主要3極別ではアジアが496.1億円(同月比15.9%増、前月比14.9%増)と、2ヶ月ぶりに450億円超えに。東アジアは383.0億円(同月比20.5%増)。このうち中国は342.8億円(同月比25.0%増、前月比16.9%増)と同月比18ヶ月連続増加も2ヶ月ぶりに300億円超え、3月の361億円に次ぐ今年2番目の金額。景気減速の中で補助金などの支援の効果が継続している模様。中国の一般機械向けは122.0億円(同月比25.2%増)と補助金効果が継続、自動車も132.0億円(34.2%増)とBYDなどのEV投資が再度寄与した模様。
一方、電気・精密は49.4億円(同月比12.8%減、前月比37.6%減)と急減し、12ヶ月ぶりの80億円割れに。全体として中国の工作機械NC化向上促進への補助金政策継続が支えている。自動車は主力メーカーの大型投資が継続しているが、EV販売減速で今後投資見直し懸念も。その他アジアは113.14億円(同月比2.2%増)で5ヶ月連続同月比増加した。インドは53.22億円(3.8%減)と、2ヶ月連続同月比減少も2ヶ月ぶりに50億円超、タイも14.4億円(20.5%減)も、インドネシア12.5億円(3.0倍)などが寄与した。
北米は295.5億円(同月比19.3%増、前月比1.6%増)。このうちアメリカは259.0億円(同月比16.9%増、前月比7.6%増)と8カ月連続同月比増加。米国主要4業種は一般機械76.4億円(3.0%増)と建機や農機向けが継続増加、自動車は31.8億円(15.4%減)とトランプ関税でICE(内燃機関)向け受注の押上げ一服。電気・精密は21.7億円(46.4%増)と2ヶ月連続で大幅回復となった。なおメキシコも25.4億円(96.4%増)とトランプ関税問題が解決方向で大幅回復。カナダは11.1億円(同月比16.3%減、前月比69.2%減)と前月の自動車向けでの大型受注の反動減となった。
欧州は155.4億円(同月比15.1%増、前月比9.9%増)と3ヶ月連続同月比増、前月比では2ヶ月ぶりに増加に転じた。ドイツが36.0億円(同月比0.8%増、前月比32.5%増)と、前月比で4ヶ月ぶりに増加に転じ、4ヶ月ぶり36億円超えとなる。イタリアは22.5億円(同月比0.9%増、前月比29.9%増)で2ヶ月ぶりに20億円超えとなった。その他では、フランス23.4億円(45.3%増)、トルコ14.1億円(12.0%増)などとなっている。欧州の主要業種4業種では前月比で全業種プラス、同月比では電気・精密、航空・造船・輸送用機械が増加も、概して低調に推移している。一般機械が38.8億円(2.6%減)と3ヶ月連続50億円割れ、自動車は19.1億円(4.6%減)と10カ月連続の20億円割れでEV不況の影響が大きい。電気・精密は15.0億円(2.8%増)も2ヶ月連続15億円水準。航空・造船・輸送用機械は22.3億円(86.9%増)と防衛向けが好調で、6ヶ月ぶりに20億円超えに。
外需全体ではアジアが引続き牽引力を保ち、中国が依然として高水準を維持している。米国はトランプ関税がプラスに働いている模様。全体では6ヶ月連続で1000億円割れとなり、世界景気の不透明感と重なり力強さが感じられない。

内需436.5億円(同月比5.1%増、前月比36.8%増)と上期末で6ヶ月ぶり400億円超え
内需は436.5億円(同月比5.1%増、前月比36.8%増)と、25年度上期末ということもあり、6カ月ぶりに400億円超えも9月としては水準が低い。主要4業種は同月比で航空・造船・輸送用機械のみ増加した。一般機械は161.1億円(同月比1.8%減、前月比21.3%増)と、上期末ながら6月の166.7億円を下回り、同月比は3ヵ月連続減となった。自動車は70.8億円(同月比4.9%減、前月比15.9%増)とトランプ関税措置が一応解決も、電動化対応の方向性が定まらないことから抑制的な投資環境が続いている。電気・精密は53.7億円(同月比9.9%減、前月比61.2%増)と、上期末ながら6月の58.6億円を下回った。一方、航空・造船・輸送用機械は64.5億円(同月比3.1倍、前月比2.5倍)となり過去最高額を更新した。航空機が34.4億円(同月比3.4倍)、鉄道車両、港湾輸送設備、防衛関連向けなども寄与した模様。
全体としてトランプ関税が日米間では一応決着も、航空・造船・輸送用機械を除き力強さがない。特に自動車は依然として設備投資意欲が低調で、EVの不透明継続などもあり、受注の本格回復には時間を要する。

9月販売は同月比14.5%減1353億円、受注残4.5%減7330億円は28ヶ月連続同月比減
9月販売は1352.73億円(同月比14.5%減)と2ヶ月連続同月比減少。受注残高は7330億円(同月比4.5%減)と5ヶ月連続7000億円乗せも28ヶ月連続同月比減少している。

25年度上期は前年同期比5.5%増の7797.7億円で内需低迷を外需で補う
25年度上期受注総額は7797.7億円(同期比5.5%増、前下期比1.2%増)となった。同期比、前期比では3半期連続増加となった。ただし5半期連続で8000億円割れとなっており、力強さに欠ける状況が続いている。

外需は5615.2億円(同期比8.4%増、前下期比2.5%増)となった。半期として3半期連続で5000億円を超え、内需の不振を補った形。主要3極とも同期比プラスとなり、特に中国が12.2%増、米国19.6%増と米中摩擦の中で両国とも2ケタ増となっているのは興味深い。なお、円安継続で日本の高性能な工作機械の割安感が寄与している面もあろう。

内需は2182.5億円(同期比1.4%減、前下期比2.0%減)となった。5半期連続で2500億円割れとなり、前年同期比では2半期ぶりに減少、前期比でも3半期ぶりに減少し、内需の弱さが際立っている。業種別では特に自動車向けが厳しく、同期比18.4%減、前下期比16.9%減となっており、停滞感が強く回復に向けた動きも鈍い。

9月工作機械4社受注12.1%増、4社合計は同月比16ヶ月連続増加も内需4ヶ月連続減少
日刊工業新聞が集計している工作機械主要4社の9月受注が10/9に発表された。4社合計で368億円(12.1%増)と、16ヶ月連続同月比増加となった。輸出は全社増加、13ヶ月連続同月増加も、国内は牧野のみ1.2%増にとどまり、4社合計では4ヶ月連続で同月比減少した。
牧野フライスが96.81億円(同月比1.9%増)で内外とも同月比微増に。輸出は米国、インド、欧州向けは航空機向けが増加したが、中国向けが剥落した。

オークマは151.55億円(7.9%増)と11ヶ月ぶりに同月比減となった8月から挽回した。輸出は107.44億円(22.7%増)と米国で航空宇宙、エネルギー関連、車両向けも増加、12ヶ月連続増となったが、国内が44.11億円(16.6%減)と足を引っ張った。

芝浦機械は26.98億円(47.3%増)で、国内が15.48億円(0.2%減)も、輸出が11.50億円(4.1倍)と中国向けで風力発電向け大型工作機械が増加した。

ツガミは92.75億円(24.3%増)で、輸出が87.73億円(28.6%増)と主力の中国向けが高水準を維持した。

出所:日本工作機械工業会10月記者会見資料、日刊工業新聞社掲載4社受注よりアイアールユニバース加工
(H.Mirai)