11月7日15時半、黒崎播磨は26/3期2Q決算を発表し、業績見通しを据え置いた。決算説明会の開催予定は無いが、説明資料は作成している。同社は親会社である日本製鉄より完全子会社へのTOBをかけられている。
関連期比
⇒「黒崎播磨:親会社である日本製鉄のTOBを受け、無配に修正」
<26/3期2Q実績>
〇環境
鉄鋼業界においては、建設向け・製造業向けともに国内鋼材需要が低調であることに加えて、中国による鋼材の過剰生産と全世界に向けての低価格での高水準の輸出継続影響を受け、今2Qの国内粗鋼生産量は、前年同期に比べ4.2%減の4,008万トンとなった。世界鉄鋼協会発表による2025年1~9月の粗鋼生産量は、インドは前年同期に比べ10.5%増の1億2,240万トンであったものの、世界全体では前年同期に比べ1.6%減の13億7,380万トンとなった。
〇実績(資料の3ページ)
このような厳しい経営環境の中、生産性向上・歩留まり改善等の自助努力によるコストダウン施策や、耐火物事業における原料・エネルギー価格等コスト上昇分の着実な販売価格転嫁の実施に加え、インド事業の拡大やファーネス事業における工事案件の着実な受注等25見直し経営計画で掲げる各種施策に取り組んだ結果、2Qの経営成績は、前年同期比で増収増益となった。
〇経常利益の増減益分析(資料の4ページ)
国内外での粗鋼生産量減少や円高の進展に伴う円換算利益の目減り影響を受ける中、生産性向上・歩留まり改善等自助努力によるコストダウン施策に加え、耐火物事業における原料・エネルギー価格等コスト上昇分の着実な販売価格転嫁及びインドでの拡販等を進めたことにより、耐火物事業は前年同期比で増益。また、ファーネス事業における要員効率化等のコストダウンや資材等コスト上昇分の着実な価格転嫁及び工事案件増加により、ファーネス事業も前年同期比で増益。全体でも前年同期比で14.6億円の増益。
<主要セグメント>(資料の6-9ページ)
〇耐火物事業
売上高は、国内外の粗鋼生産量の減少に対して、原料・エネルギー価格等コスト上昇分の着実な販売価格転嫁及びインドでの拡販等を進めたことにより実力ベースでは増収となったものの、円高の進展に伴う円換算売上高の目減りにより、前年同期に比べ0.4%減収の750億円となった。利益は、マージン改善に加え、生産性向上・歩留まり改善等の自助努力によるコストダウン施策を進めたことにより、前年同期に比べ10.2%増益の61.1億円となった。
〇ファーネス事業
売上高は、工事案件の増加に加え、資材等コスト上昇分の着実な価格転嫁を進めたことにより、前年同期に比べ11.0%増収の90億円、利益は、売上の増加に加え、要員効率化等のコストダウンを進めたことにより、前年同期に比べ228.0%増益の9.8億円となった。
〇セラミック事業
電子部品向け材料の受注が回復したこと等により、売上高は、前年同期に比べ9.8%増収の41億円、利益は、前年同期に比べ61.9%増益の1.9億円となった。
<26/3期見通し>
現時点で変更無しとして従来見通しを据え置いた。
図表1、26/3期の上期実績と通期見通し(百万円、円/株)

出所:会社発表資料よりIRU作成
<参考>
図表2、四半期別の業績推移(百万円、%)

出所:会社発表資料よりIRU作成
(IRuniverse 井上 康)