10月受注16.8%増1431億円、4ヶ月連続同月比増加、輸出は月次最高額の1075億円
11/12の15時に日本工作機械工業会の2025年10月受注速報が開示された。10月受注は1430.84億円(同月比16.8%増、前月比2.8%増)と4カ月連続同月比増加、上期末9月比でも増加し、9月に続き2ヶ月連続で本年月次最高額を更新した。また10月としては22年の1410.66億円以来の数字となった。特に輸出は過去最高の月次受注額となった。

内訳は外需が1075.22億円(同月比20.7%増、前月比12.6%増)と13カ月連続同月比増加となり、7ヶ月ぶりに1000億円を突破、2018年3月の1073.22億円を抜いて月次最高額更新となった。中国でのNC工作機械振興策の継続に加え、トランプ関税の影響で控えていた発注が行われた可能性、さらに円安による高性能の日本の工作機械に対する割安感などが寄与したとみられる。
内需は355.62億円(同月比6.3%増、前月比18.5%減)と2ヶ月連続で同月比増加となったが、上期末では8割水準にとどまり改めて400億円割れとなり力強さはない。
日本精密機械工業会の25/Q3の小型工作機械受注は前年同期比17.1%増
3ヶ月に1度開示される日本精密機械工業会の25/Q3(7~9月)の小型工作機械受注が開示された。25/Q3は361.32億円(同期比17.1%増、前四半期比4.3%減)となった。25/Q2がトランプ関税などの影響で同期比7.4%減であったのに対して持ち直した。但し水準自体は高くなく、特に半期末の9月を含む割にQ2比較では4.3%減と力強さはない。
輸出が264.86億円(21.4%増)、国内が96.46億円(6.9%増)と、円安寄与もあり輸出の伸びが大きくなっている。この動きは日本工作機械工業会の受注動向と同じである。機種的には全体の60%強を占めるNC小型旋盤が222.17億円(26.5%増)と牽引している。この内輸出が183.77億円(24.9%増)、国内が38.40億円(34.6%増)と、国内においての伸びが高いことは注目に値する。

鍛圧機械10月受注は同月比4.0減158.76億円と4ヶ月連続同月比減でプレス系不振続く
金属加工機械である鍛圧機械の10月受注(11/11発表)は158.76億円(同月比4.0%減、前月42.9%減)と、4ヶ月連続で同月比減となった。前月比では上期末比ということもあり大幅減となっており、25年度に入り5月の176.90億円を下回り、7月の153.60億円に次ぐ低水準となった。
国内が81.59億円(同月比13.9%増、前月比60.7%減)と2ヶ月連続同月比増加も、上期末比でもあり大幅減、5月の77.89億円以来の低水準となった。鉄鋼5.6倍、金属93.1%増、一方で輸送53.2%減、一般機械18.5%減などとまだら模様となっている。一方、輸出は77.17億円(同月比17.6%減、前月比9.9%増)と同月比8ヶ月連続減、5ヶ月連続2ケタ減と厳しい数字が続いている。中国、北米、韓国、インドなどの減少が影響している。なおこちらも跛行色が強く、円安の中でもEV投資不振の影響が大きいと見られる。
機種別でプレス系が77.41億円(同月比11.2%減)で10ヶ月連続同月比減となり、25年度で7月の81.84億円を下回り25年度月次最低額を記録した。大型・超大型・油圧プレスなどが減少した。板金系は81.35億円(4.1%増)と3ヶ月連続同月比増加し、ブレーキシャー7.3%増、レーザー・プラズマ33.2%増などが増加した。全体としてプレス系はトランプ関税、EV不振による自動車向けの影響が大きく、不安定な受注が続いている。

工作機器9月生産は同月比9%増と5カ月連続増、ボールネジ、直動軸受13カ月連続増
工作機械に関連する工作機器は、日本工作機器工業会11/5発表の25年9月生産額が142.87億円(同月比9%増)と、5ヶ月連続で同月比増となった。この中で主力ボールネジは31.96億円(同16%増)、直線運動用軸受も45.47億円(13%増)といずれも13カ月連続同月比増となっている。両製品とも工作機械がボトムから緩やかに回復する中で、半導体製造装置向けの受注拡大の寄与、医療機器向けの拡大などを受け、工作機器全体よりも高い伸びを続けている。なお、THK(6481)が減額修正、日本トムソン(6480)が増額修正しており、半導体製造装置やチップマウンタ向けなど精密直線運動用軸受比率の差が出ていると見られる。

米国の25年9月金属加工機械受注は同月比11.0%増の4.93億ドルも台数は9.1%減
11/10に発表されたUSMTOの米国金属加工機械受注は前年同月比11.0%増の4.93億ドルとなった。9月としては2022年以降の最高額となった。但し台数では前年同月比9.1%減となっており、9月として2009年以降で2番目に少ない台数となっている。この背景は自動化需要の増加で複合機の比率が高まっていることや、航空機、建設機械、防衛関連などで大型の工作機械受注が健闘していることなどが考えられる。最大ユーザーのジョブショップ向けは8月比1.6%減少しており、同月比較でも全体を下回る数字に留まっている。

(図表については日本工作機械工業会、日本鍛圧機器工業会、日本工作機器工業会、日本精密機械工業会、USMTOから作成、もしくは添付)
(IRuniverse Okamoto)