三井物産は2日、鉄スクラップの検収AIシステムを開発・販売するEVERSTEEL(東京都文京区、田島圭二郎社長)への出資参画を決定したと発表した。資金調達ラウンドの「シリーズA」で調達する総額4億6000万円の大部分を三井物産が出資することとなる。EVERSTEELは出資金の用途について、「エンジニアなどのリソースを拡大しながら技術開発するために活用する」としている。出資時期は非公開。
三井物産とEVERSTEELは2023年3月、鉄鋼・リサイクル業界のカーボンニュートラル実現に向けたエコシステム構築に関する覚書(MOU)を締結。検収AIの国内商用化に向けた営業協力など多面的な協業を積み重ねてきた。今回の出資を通じ、三井物産はEVERSTEELの経営や事業拡大に向けた支援を通じ、「鉄鋼業界のDXに貢献するべくシステム開発・現場導入を更に加速していく」方針だ。
EVERSTEELの田島社長は「三井物産様からの出資は、鉄鋼業の脱炭素を実現するための大きな一歩です。国内外の金属資源領域で圧倒的な知見を持つ三井物産様と共に、EVERSTEELは鉄鋼業界DXを加速し、持続可能な製鋼の未来をつくっていきます」とコメントした。なお、三井物産から非常勤取締役として1人を派遣する予定だ。
EVERSTEELは、「鉄を未来の主役に」をビジョンに掲げる東京大学発のスタートアップ企業。鉄鋼・リサイクル業のDX化に資する製品開発に取り組んでいる。同社は、AI画像認識技術を活用し、鉄スクラップの品位特定や不純物の検知を自動化する検収AIシステムを国内で先駆けて開発・商用化しており、既に複数の国内製鉄現場での導入実績がある。
【参考記事】
日々進化するクラウド型の鉄スクラップAI検収―EVERSTEEL・田島代表に聞く
電炉シフトへ需要増加 三井物産、スクラップ検収AIのEVERSTEELに出資
(IRuniverse K.Kuribara)