1 価格高騰の主因は生成AIの爆発的成長である。
- 生成AIサーバー需要の爆発でHBM需要が集中
- 利益率がDDR5の3〜5倍と高いため、メーカーはHBM優先
- 同じウェーハからHBMを作ると3倍の材料を消費 → 汎用DRAM供給が圧迫
このような状況は供給メーカーがトップ3社に限られているからである。
主要メーカーとは、Samsung Electronics、SK Hynix、MicronTechnologiesの3社寡占である。
2 価格の変化についての見通し(OMDOA)
2025年〜2026年前半:高値圏継続、四半期ごとに数%〜十数%上昇
2026年後半〜2027年:増産効果で横ばい〜緩やかな下落の可能性
グラフ1にDRAM価格2025年Q1を100して、その後の変化を表したものである。


一般的にDRAM価格(平均販売価格、ASP)は、全てのDRAM販売高(売上高)を出荷数量(出荷ビット数や出荷枚数など)で割ったものとして算出される。つまり、
DRAM価格(平均単価)= DRAM販売高 ÷ 出荷数量
という計算式が基本である。
この価格は市場全体や特定メーカーの売上と出荷数量の比率から求められ、価格動向の分析や調達戦略の立案に使われる。本DRAM価格は全DRAM販売高を出荷数量で割ったものです。
なお、Micronはコンシューマ市場撤退を発表しており、今後はAI向け集中とういうコメント発表後に一般DRAMはさらに高騰した。
3 交渉余地と戦略ポイント
●長期契約:ハイパースケーラーが数年単位で確保しているため、短期調達は不利。長
期契約で価格安定化を狙う。
●容量確保交渉:HBMは供給不足が常態化。価格より「納期・数量確保」が交渉の焦
点となる。
●代替戦略:一部用途ではDDR5やGDDR6を組み合わせてコスト最適化する動きが
みられる。
●地域分散:韓国(Samsung, SK Hynix)依存度が高いため、Micronや日本勢の装置メ
ーカー経由でリスク分散
以上まとめると、
- 「HBMは新しい石油」であるという声も聞こえる。寡占市場で価格支配力が強く、調達戦略が企業競争力を左右する。
- 「NVIDIA依存からの脱却」の動きがみられる。AMD/Intelやクラウド専用ASICを絡めた多元化戦略が求められる。
4特集;メモリ不足はなぜ起きている?
PCやスマホ向けのメモリ価格が急騰し、その結果としてすぐに購入すべきか、しばらく様子を見るか悩んでいる人が増えているという。ここでは、メモリ高騰の要因の一つと言われている半導体の構造的側面とAI需要、PCパーツ市場への影響を2025年末現在の視点で整理する。
メモリ高騰の主原因
・AIサーバ向け需要の爆発とDRAM供給不足
2, 半導体不足とメモリ高騰の因果関係
・高付加価値化へのアプローチ
3, いつまで続くのか?
・2026年頃までは物不足、そのご安定局面
(IRuniverse 椿匡之)