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中国、銅トレーダーが国外逃亡 循環取引で決済放り出す、220億円の損失発生か、外電

2026/02/02 19:11
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中国、銅トレーダーが国外逃亡 循環取引で決済放り出す、220億円の損失発生か、外電

 米ブルームバーグ通信が2月2日に伝えたところによると、中国で銅の名物トレーダーが未決済案件を放り出して国外逃亡し、中国国内に少なくとも10億元(約220億円)の損失が積み上がっているようだ。国有大手の孫会社も巻き込まれているとみられ、2025年末から訴訟が起きていた。

■「循環トレーディング」に関与か

 香港や台湾のメディアもブルームバーグの報道を大きく伝えているが、中国本土ではこの件は報じられていない。報道によると、国外逃亡したのは徐茂華氏というトレーダーで、仲間内では「帽子」のあだ名で呼ばれていた。徐氏は同一資産を企業間で売買して売り上げが発生したかのように装う「循環トレーディング」を担っていたとみられる。銅などの金属の出荷代金を企業に支払い、企業は銅の供給元に代金を支払う。

 

 問題は、この循環取引に参加していた「企業」が、国有大手の国家開発投資集団(国投集団、SDIC)の孫会社に当たる、いわゆる政府系企業だった点だ。中国ネットニュースの騰訊網は2025年12月25日、「サプライチェーン管理サービスの広東省普路通供応鍵管理(Prolto Supply Chain Management 、プロルト)が、国投集団の孫会社である国投物産(SDICコモディティーズ)を相手取り、『金属精製物の代金が未払いだ』として訴訟を起こした」と伝えていた。請求額は損害賠償なども含めて2億1900万元という。政府系企業を相手取った訴訟とあり、注目を集めていた。

■政府系企業の関与で影響拡大の恐れも

 ブルームバーグは、「天津の裁判所が江蘇省無錫市で保管されていた国投物産の精製銅3150トンを差し押さえた」とも伝えている。同社の銅取引も凍結されているとも伝わった。国有企業に対しては政府の監視は特に厳しい。調査の内容次第では、影響は中国の銅取引全体に拡大する可能性がある。

 

(IR Universe Kure)

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