英BBCの2月11日までの報道によると、チャールズ国王の弟・アンドリュー元王子が米富豪のエプスタイン氏に機密情報を漏洩した疑いがあるとされる事件で、漏洩された情報には金やウラン、イリジウム、トリウムなどのアフガニスタンの重要鉱物情報が含まれていた。特定資源への鉱物資源への投機を誘った可能性が浮上している。
■「処女地」アフガン、イリジウムやトリウムも眠るか
報道によると、機密情報は2010年と2011年に貿易特使としての公務で知り得たもの。アンドリュー元王子は貿易に関する政府特使としてアフガニスタンのヘルマンド州を訪れ、駐在する英軍を慰問した。その過程で同国での大理石、金、イリジウム、ウラン、トリウムなどの重要鉱物の存在や、石油・ガスの潜在的な埋蔵量などの情報を米富豪に漏洩したとされる。アフガニスタンは戦乱が続いたため、地下資源が豊富なことで知られるものの本格的な採掘活動は限られている。
アンドリュー元王子を巡っては、エプスタイン氏から紹介された当時17歳の女性に性的虐待をした疑いがあり、チャールズ国王は既に「王子」の称号を剥奪した。
■ウラン価格、1か月で2割上昇
過去3年間のウラン価格の推移($/lb)

機密文書で取りざたされた鉱物のうち、ウラン価格は2026年に入り上昇が目立っている。1月30日現物は$94.28/lbと2025年末から24%上昇し、2024年2月以来ほぼ2年ぶりの高値を付けた。2月のスポット価格は$100を超える場面があったと伝わる。
カナダ資産管理のスプロット(Sprott Inc)は2月3日の公開レポートで、2026年のウラン価格について「投資家の関心が下流の原子力問題から上流のサプライチェーンへと重要なシフトを行った」として、強気な展望を示した。
プレスリリース:Uranium Enters 2026 with Renewed Strength and Strategic Tailwinds | Sprott
スプロットは、ウランは供給面で主要生産国であるカザフスタンが探査規制の強化などに踏み切った一方、米国が重要鉱物の確保や原子力推進の方針を示しており、需給ギャップが開きやすくなっていると指摘。人工知能(AI)やデータセンターの普及で電力需要が拡大する未来も見えているとした。さらに、1968年から2026年までの長期スパンで見た場合、3度目の「強気相場」に入ったとも述べた。(注:この場合の「強気相場」は株式用語の「強気相場」とは別定義)
ウラン価格の長期推移

(出所:スプロット公開レポート)
だがもし、機密文書で指摘されたアフガンのウランが本格採掘されれば供給量は変わってくる可能性がある。機密文書の公開を機に注目が集まる未来もあり得る。
(IR Universe Kure)