2026年2月のコバルト価格はじり高の展開。生産国であるコンゴ民主主義共和国(DRコンゴ)の輸出割り当てを受けて流通が細るとの懸念が価格を押し上げている。ただ2025年9月の発表直後の驚きは消化され、上昇ピッチは落ち着いている。
コンゴの割当制導入は混乱しているようだ。国際業界団体のコバルト協会(Cobalt Institute)は2月9日に発表したレポートで、「最初の輸出向けトラックが出発したのは2026年1月に入ってからと聞いている」と述べた。コバルトを扱う外資系商社の担当者も2月中旬、IR Universeの取材に対し、「現場の手続きが遅れているようだ」と話した。2025年10-12月期の割当分が繰り越されて、2026年に入ってから輸出されているとみられる。
コンゴは2025年10月16日からコバルト輸出に割当制を導入。輸出上限を2025年内は最大1万8125トン、2026年と2027年がそれぞれ9万6600トンとした。これは2024年の輸出実績の半分程度とされる。
■LGとHGは値上がりもピッチ鈍化
過去3か月間のLGコバルト (Co99.3%)($/LB)価格の推移

ベンチマークとなるLGコバルトは2月20日に仲値$25.925/LBを付けた。1月9日に$25台に乗せてからも上昇が続くが、9月のコンゴの発表からの2か月余りで5わり上げた2025年に比べると勢いは落ちている。水準としては2022年7月以来3年7か月ぶりの高値圏にある。
過去3か月間のHGコバルト (Co99.8%)($/LB) 価格の推移

航空機向けなどハイグレードのHGコバルトも同調している。HGコバルトは2月20日に$29.55を付けた。やはり2022年7月以来の高値水準となる。$30の大台が迫るが、上値の重さも目立つ。
■LME横ばい、硫酸コバルトは小幅安
過去3か月間のLMEコバルト価格の推移($/ton)

過去3か月間の硫酸コバルト価格の推移(20.5%min China)(RMB/Mt)

一方、国際価格であるLMEコバルトは、1月7日に2022年7月以来の高値である高値$5万5835/tonを付けた後、横ばいが続く。硫酸コバルトは2月6日に仲値RMB9万4500/Mtと、それまでのRMB9万5000からやや下げた。ただこれは微調整の範囲内と言える。やはり2022年5月以来の高値圏にある。
■Topics
2月13日

香港株式市場で主要指数のハンセン指数を算出するハンセン指数社(hang Seng Indexs company)は2月13日、ホームページ上で、「コバルト生産世界首位の中国の洛陽モリブデン業(チャイナ・モリブデン、CMOC)をハンセン指数の構成銘柄に加える」と発表した。3月9日から実施する。香港株の値動きにCMOCの株価の動きが反映されることになる。資源株のハンセン指数の構成銘柄入りは、CMOCで2例目。
プレスリリース:Combine_e
2月5日
英豪資源大手のリオ・ティントは2月5日、スイス同業でコバルト生産世界2位のグレンコアとの合併協議を打ち切ったと発表した。
両社は今年1月に協議入りを表明しており、統合が実現すれば時価総額2000億ドル(約30兆円)を超える世界最大級の資源企業が誕生する見通しだった。しかし、株主利益を巡る条件面で折り合いがつかず、交渉は決裂した。
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2月4日
欧米をはじめとする西側諸国がコバルトを含む重要鉱物の供給網確立の動きを強めた。米国務省は2月4日、ワシントンで重要鉱物サミットを開催した。世界各国から55か国・地域の閣僚が参加し、日本からは堀井巌外務副大臣が出席した。
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しかし、実際には米国をはじめ各国の中国依存の割合はなお大きい。
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(IR Universe Kure)