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2025年度 冬季賛助会員総会・研修会が如水会館で開催された@日本チタン協会

2026/02/28 09:33 FREE
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2025年度 冬季賛助会員総会・研修会が如水会館で開催された@日本チタン協会

一般社団法人 日本チタン協会による2025年度 冬季賛助会員総会・研修会が、2026年2月26日(木)、如水会館2階オリオンルームで開催された。  

第1部 総会では、挨拶及び賛助会員部会活動報告を樫尾善博賛助会員部会長が、協会活動報告を村上仁日本チタン協会専務理事がされた。  

第2部 研修会では、

「航空宇宙分野へのAM適用事例と技術開発の取組」について、三菱重工業株式会社 橘 孝洋氏が、

「PAN系炭素繊維の現状と将来展望」について帝人株式会社 桑原 広明氏が、講演された。  

会員自社紹介は、兼松株式会社及びナイカイアーキット株式会社が行った。

 

<第1部 総会>

第1部 総会では日本チタン協会村上専務理事が、協会活動報告を、

樫尾善博賛助会員部会長[トーホーテック(株)代表取締役副会長]が賛助会員部会活動報告をした。

村上専務理事(左)と 樫尾賛助会員部会長(右)

 

<日本のチタンの状況:年度>

村上専務理事は日本のチタンの状況について、日本のチタンの統計値を用いて報告された。

・日本のスポンジチタン出荷量推移(各社からの申告値)では、2024年度は一時的なボーイング社の品質問題やストライキの影響で前年度(57,784トン)を下回る52,142トンとなったものの、総じて高いレベルを維持した。

2025年度の4月~8月実績では約23,246トン(年率換算で約56,000トン)と引き続き高位で推移。2025年のボーイングのエアバスの受注機数が、前年を上回ったとのことから、どの程度影響するか注視する。

図1にスポンジチタン生産及び出荷合計:年度推移を示す。2025年度は、4月~8月実績による換算値である。

 

図1 スポンジチタン生産及び出荷合計:年度推移

 

日本のスポンジチタン輸出財務省通関統計では、航空機向け需要は米国を中心に高い水準で推移。2025年4月~12月実績は、29,109トン(年率換算 約38,800トン)と、23年度の36,641トン、2019年度の36,832トンを上回り、過去最高の輸出量を記録する模様。

図2にインゴット生産及び展伸材出荷量:年度推移を示す。

 

図2 インゴット生産及び展伸材出荷量:年度推移

 

日本のチタン展伸材出荷量推移は、2024年度は前年度(12,961トン)比約24 %減の9,894トンとなり、2年連続で前年度実績を下回った。2025年4月~11月実績6,394トン(年率換算約9,600トン)と低位で推移しており、中国の過剰生産による影響から当面厳しい状況が継続すると考えられる。 1万トンを割り込むのは中国の生産過剰によるとみている。

 

日本のチタン展伸材輸出量の通関統計では、2024年度は前年度(8,101トン)比約17 %減の6,707トンとなり、2年連続で前年度実績を下回った。2025年4月~12月実績では4,970トン(年度換算6,600トン)と低位で推移しており、欧州及び中国向け数量減の影響が大きいとした。 さらに、中国の過剰生産に注目して、 ・世界のチタン鉱石生産量の推移をみてみると、鉱石においても中国の生産量が顕著

 

また、啓発活動として、産業連携委員会において、チタン学会の活動を支援されており、 講演大会(10月9日から10月10日:新潟県上越市 直江津)について、紹介した。

日本チタン学会 第5回講演大会開幕 @新潟上越市 直江津学びの交流館:2025年10月9日

 

賛助会員部会活動報告を、樫尾善博賛助会員部会長が行った。西日本支部の活動を紹介するとともに、下記、賛助会員+正会員の交流会及び2025年度表彰式を紹介した。

2025年度 賛助会員部会 夏季総会・研修会 (株)ホリエ会長 チタン製品開発の歩みを語る@日本チタン協会

2025年度表彰式・記念講演・懇親会が如水会館で開催された@日本チタン協会

 

 

 

<第2部 研修会>

,<三菱重工業株式会社>

三菱重工業株式会社 総合研究所 上席主任 橘 孝洋氏は、「航空宇宙分野のAM技術開発の適用事例と取組」と題して、講演された。

積層造形法(Additive Manufacturing,以下AM)は,新たな製造技術として急速な進化を遂げており、製品への適用により、軽量、高機能化、サプライチェーン革新など様々なアドバンテージが期待されている。

一方,航空宇宙製品は、品質管理要求が厳しく、法令への適合性を示す認証も必要となることから、安定した品質を得るための検査プロセス管理手法の確立も重要となる。

そこで,三菱重工業では、品質に影響する物理現象を捉えた上で、適用製品と品質要求に応じた金属、樹脂AMの要素技術開発を行い、AM技術の航空宇宙製品への適用拡大に取り組まれている。

 

金属AM技術は デポジション方式(Directed Energy Deposition, 以下 DED)とパウダーベット方式(Powder Bed Fusion, 以下 PBF)に大別されるが,DED 方式は,PBF 方式に比べ,造形速度が速く,サイズ制 約も比較的少ないことから,特に大型部品の多い航空機機体構造への適用に有利と考えられる。

本講演では、 例として、インコネル718によるDED造形プロセスによるAM適用事例として井桁接合を活用した金属/樹脂接合部への適用を紹介された。

参考文献

航空機におけるAM技術開発の取組み,三菱重工技報 Vol.58 No.4(2021)

 

写真左:橘氏、右:桑原氏

<帝人株式会社>

帝人株式会社、炭素繊維事業本部 本部長補佐 桑原浩明氏は「PAN系炭素繊維の現状と将来展望」と題して、PAN系炭素繊維について、需要動向、用途別動向サステナビリティについて講演された。

帝人株式会社は1918年、鈴木商店の金子直吉、研究者の久村清太、秦逸三らが日本で初めてレーヨンの生産技術を確立し、帝国人造絹糸(株)として誕生した。

2018年に100周年を迎えた。  

帝人は、2004年 オランダのアコーディス社から米国における同社PAN系炭素繊維事業を買収し、北米での供給拠点を確立するとともに、中国展開の強化に向けて、上海事務所を2006年に開設している。

PAN系炭素繊維の原料は、ポリアクリロニトリル(PAN)繊維であり、炭素繊維1本は直径5 µm~15 µmと非常に細く、数千本~数万本の束上で構成

・レギュラートウタイプ(一般に24,000本まで):RT

・ラージトウタイプ(一般に40,000本まで):LT

航空機向け及び環境問題への対応で、風力発電、圧力容器向け需要が増加。

共に生産能力の拡大が続く見込みであり、中国メーカーは一般産業用途向けを中心に積極的に投資を行っている。

PAN系炭素繊維はマトリックス樹脂と組み合わせた複合材料である強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)として使われ、その特性を発現。

航空機用用途では、機種別のCFRP(強化プラスチック)使用率では、

1981年に二次構造材としてB767んい初採用。1985年に一次構造材としてA320の水平尾翼に初採用されていらい、機種別のCFRP使用比率は増加を続け、特にA380以降大幅に増加し、B787及びA350では期待構造重量の約50%に達した。

 

複合材料の再利用を念頭に、リサイクルを含めた環境価値のある材料・製品開発に努め、炭素繊維は日本が世界に誇る材料であるとした。

 

第2報につづく。

 

(IRUNIVERSE tetsukoFY)

 

 

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