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JAERA、中古車の輸出前検査導入を要望―自動車リサイクルワーキンググループ

2026/03/03 11:46
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JAERA、中古車の輸出前検査導入を要望―自動車リサイクルワーキンググループ

経済産業省と環境省は2日、「第65回 産業構造審議会 イノベーション・環境分科会 資源循環経済小委員会 自動車リサイクルワーキンググループ」をハイブリッド形式で開催。自動車リサイクル制度の評価・検討における主な論点とその方向性について事務局案を提示した。多くの委員が事務局案に概ね同意した一方、日本自動車リサイクル機構(JAERA)の代表理事を務める石井浩道委員からは、「中古車の輸出前検査」の導入によりさらに規制を強化すべきという要望もあがった。

事務局側が提案した論点は▽使用済自動車にかかる動向把握(オートオークション等における解体業者の取引動向含む)▽不適正な解体業者等の実態把握と対応の検討▽リサイクル料金の適切な運用と検証▽不法投棄・不適正保管車両及び被災車両の適正処理▽情報システムの効率的な活用▽自動車リサイクルの高度化▽再生プラスチックの流通量拡大▽リユース可能な部品の流通促進▽使用済自動車由来の車載用蓄電池の再資源化の推進▽CN・3R の高度化――の10項目。

中古車輸出の規制強化については、「使用済自動車にかかる動向把握」の項目の中で、中古車輸出にかかる通知
を見直す案のほか、装備変更や事前回収物品回収の事実を確認できる証憑の保存、廃車ガラ輸出時の証明書類の
提示徹底などの対策を議論する旨が記載された。

これに対し、石井委員は、事務局案にJAERAの要望が多数反映されたことに感謝を述べつつも、追加策として「
中古車の輸出前検査」の導入についても議論すべきだと主張した。

同氏は財務省がこのほど発表した統計情報で、2026年1月の中古車輸出台数が初めて11万台を突破したことを報
告。日本車人気の拡大や円安相場の影響を受けて、中古車輸出数が増加していく中で安全性を担保していくこと
の重要性を説いた上で「検査費用よりも価値が下回る車は経済合理性からみて輸出されなくなる」と検査導入の
メリットを強調した。

経産省の担当者は石井委員の提案に対し、「規制を正当化するためのその理由付けがなかなかハードル高くて、
それなりの検討が必要」としつつも、「需要資源を国内に維持するという観点からも非常に重要な論点だと意識
している」と回答。「どういう可能性があるかということを、関係者の皆様とも相談させていただきながら検討
していきたい」と述べた。

輸出前検査の導入は優良事業者の負担が増えるという懸念点もあり、今後も議論の難航が予想されるが、輸出台
数が今後も増加すれば、いずれは実行しなければならない施策ともいえる。今後の動向に注目していきたい。

 

(IRuniverse Ohsiro)

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