①DRAM/NANDの今後の品不足見通しと主要メーカーの対応策、②DDR4を台湾・中国メーカーがどこまでサポートできるのか、の2点に分けて、最新の市場レポート・業界報道に基づいて整理する。
① DRAM/NANDの今後の品不足と供給メーカーの対応策
■ 品不足は「一時的」ではなく構造的
複数の調査会社(IDC、TrendForce、TechInsights 等)は、2026年を通じてDRAM/NANDの供給逼迫が続くと明確に指摘している。最大の要因は以下に示す。
- AIデータセンター需要の急増
- HBM(高帯域幅メモリ)やDDR5、エンタープライズSSD向けに生産能力が集中
- AIサーバー1台あたりのDRAM消費量は、従来サーバーの数倍
- メーカーが“量より利益”にシフト
- Samsung/SK Hynix / Micron TechnologyはいずれもHBM・DDR5・先端NANDを優先
- 旧世代(DDR4、汎用NAND)は意図的に縮小(生産キャパ同じでも利益が少ない。
IDCは、この状況が2026年後半~2027年まで続く可能性を示唆している。
■ メーカー側の具体的な対応策
主要メモリメーカーの動きは共通している。
1. 生産ポートフォリオの再編
- DDR4/LPDDR4/旧世代NAND
- EOL(終息)または最小限供給
- DDR5/HBM/エンタープライズNAND
- 優先配分・長期契約中心
TrendForceや業界紙によると、2026年の生産枠はすでに多くが大口顧客向けに確保済みとされている。 [onedayadvisor.com], [cinesys.io]
2. 価格政策の強硬化
- 見積の短期化、日次価格
- 既存契約でも価格改定条項を行使
- 特にDDR4は「高騰しても増産しない」姿勢
3. 設備投資は慎重(コモディテイーには投資しづらい):背景には以下の要因がある。
- 過去の過剰投資の反省:2000年以降、数年ごとにシリコンサイクル不況が存在
- 新規ファブはHBM/先端DRAM向けが中心
- 汎用DRAM・NANDの増産には消極的
観点見通しDRAM/NAND供給2026年も逼迫継続
観点 | 見通し |
| DRAM/NAND供給 | 2026年も逼迫継続 |
| DDR4価格 | 高止まり or さらに上昇 |
| 台湾DDR4 | 産業・長期用途向けに有効 |
| 中国DDR4 | 低価格帯では選択肢、用途制限あり |
| メーカー戦略 | DDR5/HBMへ不可逆シフト |
(IRuniverse Arita)